パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

久々に映画を観に行った。今年に入ってまだ二本目かな?例年と比べてスローペースだ。そもそも今年の1月~2月は、土曜・日曜、ほとんどカラダが空いておらず、行きたくても行けなかったのだ。

本日観た映画。ご存じ、「あしたのジョー」である。

「あしたのジョー」は、昭和40年代に子供時代を過ごした僕らとって、いつも身近にあった漫画だ。僕が小学校1年生のときに連載が始まり、終了したのは中学校1年生のときだった。

5歳年上の兄貴が毎週買ってくる「少年マガジン」。貧乏な我が家だったが、「少年マガジン」だけは兄貴の強い要望で買ってもらえていたようだ。

兄貴が読み終えたあとの「少年マガジン」を、僕は何回も何回も、繰り返し読んだ。いまでもマガジンの表紙や漫画のひとコマひとコマが頭に焼きついている。

なかでも、当時の僕ら小学生男子の心を掴んで離さなかったのが、「巨人の星」と「あしたのジョー」である。夢中になって読んだ。

でも、「巨人の星」は、どちらかというとテレビの方が印象深いのだが、「あしたのジョー」は、漫画のほうが断然強く頭に残っている。なぜかなと考えてみると、僕が育った大分県は当時、民放が一局しかなく、TVアニメ版の「あしたのジョー」は、(小学生が観るには)中途半端な時間に放映されていたんじゃなかったかな。しかも中途半端な回から始まってしまい興ざめしていたような気がする。

 

それはともかく、本日観に行った「あしたのジョー」の実写版。

40年近い歳月を経て、あのころの矢吹丈と力石徹が、見事によみがえった。

矢吹丈を演じたジャニーズの山P(っていうんだっけ?)には殆ど期待してなかったんだけど、なかなか頑張っていたと思う。映画のためにハードなトレーニングを積み、あの肉体を創りあげただけでも立派だ。並みの根性ではできないことだ。多少の演技ベタには目をつぶることができる。

それにしても圧巻は、力石徹を演じた伊勢谷友介。僕は彼のことを、NHKのスペシャルドラマ「白洲次郎」で初めて知ったのだけれど、そのときから彼の演技力には強く惹かれていた。そして昨年の「龍馬伝」での高杉晋作。あの眼力は、ただものではないと思っていた。

その伊勢谷友介が演じる力石徹。期待を裏切らない素晴らしい迫力だった。いやー、すごい役者だな。誰もが息をのんだと思うが、あの計量シーンでの伊勢谷の肉体。常軌を逸した減量で、骨が浮き出ていた。CGではなく、本当にあのシーンのために過酷なトレーニングと減量を行なったらしい。なんでも体脂肪率を15%から3~4%まで落としたというのだから声も出ない。完全に、40年前の少年マガジンに登場していた力石徹そのものだった。

そういえば、丹下段平は香川照之が演じていたのだが、伊勢谷友介とは「龍馬伝」仲間なんだよな。「龍馬伝」の撮影と、「あしたのジョー」の撮影と、ダブってたんじゃないかな。伊勢谷が演じた高杉晋作も、力石徹も、狂気なまでにストイックな役だったので、相乗効果を生んだような気がするし、香川演じる岩崎弥太郎と丹下段平も、多少のユーモアもあり、人間味あふれるキャラクターが共通していたような気がした。

実は一緒に観に行ったのが、19歳の娘だったというのがまたいい。娘が「一緒に観にいってもいいよ」と僕に言ってくれたのは意外だったのだが、これはジャニーズ山P効果というものだろうか(笑)。ともかくも、ひとつの作品を、世代を超えて楽しめるって、なんだか素敵ではないか。

そうそう、オープニングの音楽が、昔のアニメのテーマソングだったのが嬉しかったな。音楽だけで歌詞はなかったのだが、「あしたのジョー」の世界観が、あの音楽だけで冒頭からバーっと広がった。音楽を聴いただけで、寺山修司の詩と尾藤イサオの声が頭に浮かんできたもんね。

 

脈絡なく書いてしまったが、(個人的には)お勧めの映画なので、まだの人はぜひ観てみてほしい。原作を読んだことのない若い人たちは、あの映画を観て、どのような感想を抱くのかも気になるし。

うん、僕も久々に原作を読んでみたくなった。手に入るのかなあ…。

 

さて、映画の話はさておき。明日(もう今日か?)から、また新しい週の始まりだ。3月中旬まで、いろいろと立て込む時期だが、明日を見失わないようにしなきゃな。

明日のためにその一。打つべし、打つべし、打つべし!