ドラッカー本について書いたメルマガを記録する
2012年3月23日 (金曜日)
月イチで発行しているメルマガ(Face to Face)の2月号で、國貞克則さんの著書「究極のドラッカー」のことを書いたことがある。
あれからもう一ヶ月以上が経つのだが、この内容に感銘をうけたという、とある企業の経営者の方から昨日、次のようなご連絡(メール)をいただいた。
—
(中略)
実は釘崎さんのメルマガに書かれていた國貞克則さんの究極のドラッカー、読みました。
ものすご~く目から鱗で、そうだったのか~~っ!!!と何回も何回も読みました。
私にとって難解なドラッカーがストンと落ちたような気がしました。
弊社の経営理念が「○○」ということもあり、本当にストンストンと落ちました。
(後略)
—
まだまだ熱く続いて行くのだが、いやあ、嬉しいな。あのメルマガで、企業経営者からこのような感想をいただけて。
あらためて自分でも再度読んでみたが、確かに、いま僕たちが追い求めなければならないマネジャー像が紹介されている。常に僕ら経営者やマネジャーが、肝に銘じなければならないことが、この書籍には書かれている。
ということで本日は、あらためてそのときのメルマガ(ドラッカーに関わる部分のみ抜粋)を「釘さん日記」にも掲載しておこうと思う。
(以下、社会人向けメルマガ『Face to Face』2012年2月10日号 Vol.088 より抜粋)
・・・と、マネジャーのことに話が及んだところで、ぜひ本日のメルマガで
皆さんにご紹介したい書籍があります。
☆
それは昨年の11月に刊行された『究極のドラッカー』(角川oneテーマ21、
國貞克則 著)という書籍です。
著者の國貞さんには、10年ほど前より弊社の仕事や社員の教育に関わってい
ただいており、一昨々年の10月から昨年の9月までは非常勤取締役にもなっ
ていただいていました。
そんな関係から、國貞さんには新作が発売されるたびに、いつも献本してい
ただいています。
特に本作品は、國貞さんが執筆に取り組んでおられるときから話を伺ってお
り、正式に発売されるのを楽しみに待っていた書籍です。
ドラッカーに関する書籍は(「もしドラ」などのヒットもあり)一種のブー
ムといってもよいほど最近では様々な書籍(昔からある伝統的なものも含め
て)が販売されています。
私はドラッカーへの造詣が深いわけではないのですが、それでもドラッカー
の本質的なメッセージには、ドキッとさせられることがたくさんありました。
しかし、「本質的なメッセージにドキッとした」と言っていること自体が、
実は表層的な部分でしかドラッカーを捉えられていなかったということに、
この本を読んで気付かされます。
國貞さんから献本していただいたときに同封されていたレターに、ご自身の
万年筆でこう書いてありました。
「釘さんへ これがドラッカーです」
いかがでしょうか?
私は、“これがドラッカーです”という短い言葉のなかに、國貞さんの、こ
の書籍に込められた思いの深さと、著者としての自信の大きさを感じました。
この社会人向けメルマガのなかで取り上げて、ぜひ多くの皆さんに読んでい
ただきたいと思った次第です。
☆☆☆
特に私が何度も読み直さなければいけないと思っているのが、
第2章:組織は何をなすべきか
第3章:マネジャーは何をなすべきか
です。
私のお気に入りの個所を少しだけご紹介します(あくまで部分的な抜粋で
すので正確な文意は書籍にてご確認ください)。
☆
|偉大なマネジャーは温かい人柄でなくても、社交的でなくても、気さく
|でなくても構わない。妥協せず従業員に要求をつきつけ、マネジャーが
|自分の仕事と成果に責任を持つ。そのような成果をあげるマネジャーが
|最終的に部下からの信頼と尊敬を勝ち取るのだとドラッカーは言います。
(第2章、P147より引用)
☆
|マネジャーとは会社への貢献と会社の成果に責任を持つ人のことだと
|ドラッカーは言います。そういう意味では、マネジャーは従業員や専門
|分野のプロフェッショナルより広くて高い視点を持つ必要があります。
(第3章、P168より引用)
☆
|マネジャーは「人」という特殊な資源と一緒に仕事をします。人との本
|質的な関係を考える上で最も重要なものは何か。それは人柄であり誠実
|さでしょう。「信なくば立たず」「至誠」「誠実にまされる知恵なし」
|「誠実さと信念だけが人間を価値あるものにする」といったように、古
|今東西どこに行っても「誠実さ」は最高の徳目の一つです。
(第3章、P172コラム「真摯さについて」より引用)
☆
|私は仕事柄多くの経営者とお付き合いをしてきましたが、会社がどうし
|ようもなくなる一つの大きな要因は社長の誠実さの欠如です。従業員の
|給料を減らしながら自分だけが従業員にわからないところでたくさんの
|報酬を得ているような社長は、会社が大変な状況になったときにだれも
|助けてくれません。それこそドラッカーが言うように、誠実さを欠く人
|間は全てを破壊してしまうのです。
(第3章、P173コラム「真摯さについて」より引用)
『究極のドラッカー』。現在、組織や部下を率いておられる皆さんに、ぜ
ひ読んでいただきたい良書であると考え、この場を借りまして推薦させて
いただきます。
【今回のどげえするんか】
この本では「キャリア」に関するドラッカーの言葉も紹介しちょる。
「大きくなったら何になるのかまだ分からない(中略)冗談を
言っているつもりはない。人の一生がどう展開していくかは
最後まで分から