就活戦線波高し
2013年5月9日 (木曜日)
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釘崎さん、今回は娘の就職の件でご相談いたします。30数社応募するも全敗。かなり一生懸命やっている様子で、リクルーターのような人(筆者注:キャリアコンサルタント、キャリアアドバイザーの類の人だと思われます)と夜遅くまでスカイプで志望動機添削、面接練習などを受けていました。その内容を見せてもらったところ、いかにも(大袈裟で自分を作り込んだ)就活的なもの。「私はこんなリーダーシップを発揮して○○や○○に大活躍してきました」という内容で違和感のあるものでした。しかし、どんなに違和感を抱いても、おかしいと思っても、こうやったら良いという正解を導き出すことができず、彼女には何も言えませんでした。
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Aさんというのは僕の友人で、金融業界の某大手企業で働いている立派なベテラン社会人である。
同じ年頃の子を持つ親として、実の娘にどうアドバイスしたらいいか戸惑っている父親の気持は痛いほどよくわかる。娘さんはいわゆる「一流大学」に在籍しており、応募しているのは超有名大手企業ばかりだったという。しかし、父親のAさんは(そのことを否定するつもりはないものの)違和感を抱いていた。娘さんには「合っていないのではないか」と感じていたのだそうだ。
一方で、昨日は、職サークルの会員学生で就職活動を終えたばかりの学生3人といっしょに昼ご飯を食べていた(卒業までのあいだ、パフの仕事の手伝いをお願いするための打ち合わせを兼ねた会食だった)。
3人が決めた進路(内定を受諾しようと思っている企業)はそれぞれ全然別の業界であり、活動もまちまちだったのだが、共通して感じていたのは「就活の居心地の悪さ」。
学校の友人たちと、就職活動に関しての話が途中からできなくなってしまったというのだ。自分が内定を得ても、そのことを友達には言えないし、友達にも(万一うまくいっていない場合などを考えてしまうと)就職活動がどうなっているかなど、聞けなくなってしまうのだそうだ。
Aさんの娘さんの状況も、職サークル会員学生3人の話も、(直木賞作家 朝井リョウが描いていた)「何者」に登場する若者たちが苦しめられている「就活」そのものだった。
これは、就職活動の開始時期を遅らせたとしても、大学の授業のあり方を見直したとしても(就活問題とは関係なしに見直す必要はあるのだが)解決できる問題ではない。
今朝のAさんのメールを読んで、いまの「就活」を生み出した(自分を含めた)就職情報業界や企業の新卒採用のやり方について、あらためて罪の意識と、ある種のやるせなさを感じてしまった。そして、これはなんとかしないといけないし、なんとかできる問題でもあると感じた。うん、なんとかしていこう!
さて、本日はとても懐かしい方(広義の同業で大ベテラン)がパフに来訪される。また新しい刺激をもらえることと思う。そして夜は、すごい(?)接待もある。
(実は昨夜も「すごい事件」があったのだが、日記ネタにするには重すぎるのでまた今度。じぇじぇ!)
では、あまちゃんをチラッと見てから行ってきます!