パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

ゴーストライターは辛いよね

2014年2月7日 (金曜日)

「ゴーストライター」という(本来であれば裏方の)仕事が、連日の報道によって脚光を浴びてしまっている。

今回、世間を騒がせている作曲家のことはさて置おき。

僕も実は30年近く前、ゴーストライターの仕事をしたことがある。とあるPCソフトウェアパッケージの解説書を、コンピュータに詳しくなかった筆者(コピーライター)の依頼で代わりに執筆したのだが、かなりシンドイ仕事だった。締め切りに追われながら、1週間くらい徹夜してやっと書き上げた。

その本は、2か月後くらいにめでたく書店に並んだ。

が、もちろん僕の名前は一切出てこない。背表紙には、僕に執筆を依頼したコピーライターの名前が「著者」として大きく載っていた。

ゴーストライターなので名前が出なくて当たり前なのだが、あれだけ苦労したんだから、せめて協力者として名前を載せてほしかったなと寂しく思ったり…。しかも、土壇場になってギャラを値切られたうえに危うく踏み倒されそうになったり…。

ゴーストライターの切なさ、悲しさ、虚しさを味わった、僕の貴重な経験なのだ。

いままで封印してきたことなのだけど、今回の作曲家の報道を目にして、僕も思わず告白してみた。

まあ、僕の場合は、告白しても(ほとんど売れなかった本と著者なので)社会的影響はまったくないと思うけど(苦笑)。

あ、そういえば、あまちゃんの天野春子(小泉今日子)も、同じ思いだったのかなあ。影武者はやっぱり辛いよね。

このところ連日、お客様のイベントやセミナーで、学生の前に立つ現場の仕事を行なっている。本日もこれから大阪だ。こちらは幸いゴーストライターではなく「パフの釘崎」という実名で行なえている。ありがたいことですよね(笑)。

では、そろそろ出張の準備をして、行ってきます!