予算は有るものではなく作るもの
2018年8月28日 (火曜日)
対企業向けの営業(BtoBのビジネス)で営業マンが出くわす断り文句の筆頭は「予算がありません」ではないかな。
パフの営業マンの日報を見ていても「予算がない」は、よく出てくる失注の(または案件化しない)理由だ。
でも、これを額面通りに受け取っていては、いつまで経っても売れる営業マンや売れる商品の企画マンにはなれない。
「予算がありません」を正確に言うならば、「あなたの提案に割ける予算がありません」なのであって、顧客の財布がスッカラカンということではない。顧客が本当に欲しい(本当に必要な)商品・サービスを提案していないだけの話なのだ。
「顧客」という言葉もクセ者で、ダメ営業マンの場合は「顧客=担当者」を指して言うことが多い。でも、BtoBのビジネスの場合は顧客は個人ではない。つまり「顧客≠担当者」だ。たとえ、担当者が経営者であったとしても、だ。
では、顧客とは?
あたりまえだけど「顧客=会社」なのだ。
営業マンが提案している商品・サービスが、その会社にとって本当に必要なものであり、かつ、支払う対価を上回る利益を会社にもたらすものならば、会社(顧客)は必ずお金を用意する。財布にお金がない場合は、借金してでも用意する。つまり、それまでなかった予算を作りだす。実にシンプルな購買行動だ。
ということで、整理してみよう。
●顧客=担当者ではなく=会社
●提案すべき商品・サービス=担当者にとって必要であり有益なものではなく =会社にとって必要であり有益なもの
●予算は有るもの ではなく 作るもの
ということだ。
でも、担当者が(たとえ経営者であっても)有益さに気が付かないことはよくある。会社利益を考えるための視野と視座が足りない場合だ。
その場合はどうするか。
担当者に気付いていただくべく粘り強く提案・交渉を続けるのもいいが、僕ならばその担当者を見切る。そして、その会社の利益を本当に真剣に考えることのできる別のキーマンを探し出すことに力を尽くす。担当者が経営者で、その経営者が会社利益を考えることができない人だったら、その会社そのものを見切るかもしれない。
自分が提案している商品・サービスに絶対的な自信(相手の会社に大きな利益をもたらすという確信)を持っていることが大前提だけど……。
「言うは易し、行うは難し」と思うかもしれないけど、商売とはそういうものだ。だからこそ提案する営業マンは、顧客の利益のことを頭が沸騰するくらいに考えないといけない。そして提案すべき相手が誰なのか、ということを考えなければならない。
・・・と、予算がないオンパレードの営業日報を読んだものだから、思わず真面目なことを書いてしまいました(;^_^A
さて、昨夜の雷雨は酷かったけど、今日もまた突然の雨がありそうだ。折りたたみ傘をカバンに突っ込んで行ってきます!