パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

けさの日経産業新聞の1面に、僕のコメントが掲載されていた。

(PDFはこちら⇒ http://www.puff.co.jp/official/080604_nikkei-sangyou.pdf

入社から1~2ヶ月経過した新入社員にアンケート調査した結果、「9割近い学生が入社した企業に満足している」という結果が出ており、「この結果をみてクギサキさんはどう思いますか?」という新聞記者の質問に答えたものだ。

新聞に掲載された僕のコメントは、 「お客様気分の新入社員も多いのではないか」という、ちょっと斜めの意見。というか、いかにもヤな奴。

「9割もの新入社員が満足しているっていうことは、それだけミスマッチのある就職が減ったということだし、企業側も採用時はもちろんのこと配属時も新人に配慮した人事を行っているということなんだから、もっと素直に評価しなさいよ!」

という声も聞こえてきそうだ。

たしかに調査結果を表面的に見ればそうかもしれない。でも、素直に「ああ、よかったですね」とはどうしても思えないのだ。

その理由のいちばんは、今回の調査は、まだ入社後2ヶ月もたっていない新人を相手にしたものであるということ。つまり、 「仕事らしい仕事もしていない段階の彼らに、会社のなんたるか、社会のなんたるかが理解できるはずないでしょ?」ということである。

想像するに、大企業の場合は、まだ研修まっただなかのこの時期。売り手市場のなかで入社した新入社員は、研修時も、比較的大事に(過保護とまでは言わないが)扱われているはずである。

本当の「仕事」を体験できるのは、現場に配属され、仕事に成果や責任を求められたときである。もっというなら、壁にぶつかったときである。少なくとも、入社して丸1年くらい経過しないと、そういう局面にはぶつからないだろう。

そういうことが頭にあって、 「なーに、いってんの。まだお客様気分の新入社員にそんな調査したって意味ないんじゃないの?」という斜めのコメントになったわけである。

新人諸君、1年たっても2年たっても、ぜひ 「ああ、辛いことがたくさんあったけど、やっぱりこの会社に入ってよかった」と、心から思えるように、これからの厳しいであろう仕事に立ち向かっていってください!!