パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

8月29日のブログで僕は、川嶋あい をモデルとした 『8月のシンフォニー』という映画を観に行ったことを書いた。

僕はこの映画で初めて川嶋あいのことを知り、彼女の生きざまや彼女が生み出した歌詞とメロディと歌声に感動を覚えた。宣伝は(とある事情から)ほとんどされておらず、また上映映画館の数も(とある事情から)少なく、縁がなければ観ることがなかったであろう映画である。

本日は、僕にこの「縁」をくださった、本映画の脚本も同時に手掛けられた西澤昭男監督にお会いした。

 

え、釘さん、ついに社長を引退して脚本家や映画監督の道を志すことにしたの??

 

と、思われた皆さん、残念でした。まだまだ引退しません。

 

実は、西澤監督との面談は、脚本家や映画監督としての面談ではなく、企業家の大先輩としての面談だったのだ。

西澤監督の本職は、株式会社ワオ・コーポレーションの代表取締役会長(同社の創業者)なのである。同社は、特に西日本で有名な、小・中・高校生向けの教育産業企業である。上場は1988年。西澤監督は、教育業界の大御所なのである。

#ということで、ここから先は、西澤監督ではなく、「西澤会長」と呼ばせていただきます。

西澤会長と僕との出会いは、いまから10年以上も前にさかのぼる。パフを創業してまだ二年目。にっちもさっちもいかない、明日倒産しても不思議ではないくらいの頃だった。

とある方が、僕を西澤会長(当時は社長)に紹介してくださったのがきっかけだった。「パフは若者にとって、なくてはならない会社です」という過分なる紹介だったと記憶している。

資金繰りに窮していた僕はダメモトで、西澤会長にパフの事業プランを説明し、出資のお願いをさせていただいた。

すると西澤会長は、(僕が拍子抜けするくらい即座に)パフへの個人としての出資を決定してくださった。

あれから10年。そのときのパフの事業プランは未だに達成しておらず(そのときの事業プランだと、パフはいまの10倍以上の規模になっているはずだったのだが…)。なかなか西澤会長に顔向けできない状況が続いていた。

だからというわけではないが、西澤会長に最後にお会いしたのは、もう5年以上も前である。僕は不義理なこと、このうえない奴なのである。

しかし今年の株主総会を前にして、株主の皆さんに、ぜひともご理解を頂戴しなければならないことがあり、僕はこの数週間というもの、大株主の皆さんのところへの訪問を繰り返している。

西澤会長も大株主のおひとり。「顔向けできない状況だから」などと言い訳することはできない。

きちんとお会いして、いままでの不義理を詫び、新たなる関係づくりのお願いをせねばならぬと思い、本日お邪魔したのであった。

 

西澤会長は、お会いするなり相好を崩して、僕の話に耳を傾けてくださった。何より驚いたのは、僕のこの「釘さん日記」を読んでくださっていたこと。冒頭、僕が「8月のシンフォニー」のことを日記で書いていたことを、ちゃんとご存じであったことに、感動してしまった。

本社事務所(書き忘れましたが同社は大阪本社です)で、僕からのお願いごとの説明が済んだあと、「お昼御飯でもいっしょに参りましょう」ということになり、車でウェスティンホテル大阪に向かった。

代表室長(いわゆる社長室長や秘書室長と同義)の西川さんと、採用責任者の日比さんもご一緒だった(お二人ともお忙しい中、ありがとうございました)。

天井が驚くほど高いレストランでのランチをご馳走になりながら、映画のこと、西澤会長の幼いころのこと、両社の事業のこと、硬軟入り混じったさまざまなお話をさせていただいた。約二時間の、実に充実した時間だった。

いちばん驚いたのは、なんと西澤会長のお父様は、僕がいま住んでいる月島でお仕事をされていたということ。西澤会長の二作目の映画(ふるさと-JAPAN-)では、月島にほど近い、門前仲町や木場が舞台となっている。昔のお住まいは木場にあったそうなのだ。このことで僕はよりいっそうの「縁」を感じたのだった。

 

と、ついつい長くなってしまったが、とにもかくにも本日の再会はとても嬉しかった。僕ごとき若輩者で無礼者の人間を、とても厚くもてなしていただいたことは、本当に感謝に堪えない。

心からの感謝を、この日記に書き残しておきたいと思った次第である。

#西澤会長、本当に本日はありがとうございました。

 

あ、そうそう。最後に西澤会長とウェスティンホテルの入り口の前で撮ったツーショットの写真を掲載しておきます。

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#もちろん西澤会長には、きょうの出来事を実名で掲載することも写真を掲載することも、ご快諾いただいてますよ~。

<追記>

『8月のシンフォニー』の上映は9月11日(金)までの映画館が多いようです。東京なら渋谷東急ですね。学生の皆さん、ぜひ観ましょう。泣けるよ。企業の皆さん、2~3時間会社を抜け出して観に行きましょう。クビにはならないでしょうから(笑)。