「もしドラ」を読んだ日
2010年6月13日 (日曜日)
まだ自由に歩きまわれない日が続いている。なので、どうしても運動不足だ。自分でも太っていくのがよく分かる。とくにお腹回り。
たかだか足の指の1本を折っただけだというのに、これほどまでに全身に影響を与えるものなのか。いやあ、人間の体というのは、よくできているものだ。
さて、そんな自由に動き回れない日曜日。一冊の本を読んだ。紙の本ではない。iPhoneでダウンロードした電子書籍である。
それは、いま流行りの、「もしドラ」こと、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本だ。
今月のあたまのキックオフ後の懇親会で、若手社員たちから、「あの本はなかなか面白いですよ。iPhone版も出てますよ」と聞いて、早速ダウンロードしていたのだった。
iPhone版は画面が小さいのでページ数がたくさんある。全661ページだ。
昨日まではトイレ(大)でしゃがんでいるときにペラペラめくっていただけなので、全体の三分の一も読めていなかった。
それで、残りを本日一気に読んだ。
いやあ、なかなかじゃあないか。最後は思わず感動してしまった。
作者の岩崎夏海氏は東京芸大卒で、秋元康氏の弟子で、AKB48のプロデュースも手掛けた人だと知って、さらに興味深く思う。主人公のみなみは、AKB48の峯岸みなみをモデルに描いたんだって。へー。
それにしても、かのドラッカー先生と、高校野球と、女子マネージャーと、AKB48とを組み合わせて小説を書くなんて言うのは、もう常人にできることではない。現在59万部が売れ、まだまだ売れ続けているのだという。
ドラッカー先生の権威を借りてはいるものの、この本はまぎれもなく青春小説だ。読んだ後、とても清々しい気持ちになれる。「そもそもドラッカーとは」なんて、眉間にしわを寄せて頭を固くして読むようなものではない。
でも、この本の影響で、ドラッカーの「マネジメント」を読む若い人たちが増えているのだという。それはとてもいいことだな。
この場を借りて白状すると、僕はちょっと前まで「もしドラ」っていうのは、「もし僕がドラえもんだったら」という本だと思っていたのだった(笑)。