パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

17年前のパフ創業時に、資本金の約半額の500万円をポンと出資してくださった方がいる。その方のおかげで、パフのスピード設立が現実のものとなった。

※パフの設立日は1997年12月12日なのだが、僕が起業しようと決意したのは、そのわずか2ヶ月前の10月11日。このころの法律では、株式会社を設立するための最低資本金として1,000万円必要だったのだが、僕の貯金はゼロ。娘名義の貯金が100万円あるのみだった。

以前から知り合いだったわけではない。初めてお会いしたその日に500万円の出資を判断してくださったのだ。

その方は裸一貫で会社を起こされ、上場企業にまで育て上げた方である。名前は金澤さん。起業家としての大先輩だ。

以来、金澤さんは、パフの大株主として、社外役員として、僕とパフを見守ってくださった。大株主であり役員であるわけだから、いろいろと経営に口出しをされるのではないかと(そして口出しをされて当然だろうと)思っていた。

しかし金澤さんは、何の口出しもされなかった。もちろん、会社立ち上げ時の右も左も分からなかったときや、経営判断に迷ったときなどには、親身に相談に乗ってくださった。銀行との付き合い方なども、いろいろと教えていただいた。

今年の1月、金澤さんは都心を離れたところにある閑静な住宅街に奥様と二人でお引越しをされた。昨年まではいくつかの事業に携わっておられたのだが、それらをすべて整理されたうえでのお引越しである。

昨日は、その金澤さんのご自宅に決算報告を兼ねてお邪魔させていただいた。

ご自宅には、初めてお会いする奥様もいらっしゃった。約2時間。いろんな話をした。仕事の話だけでなくプライベートなお話もたくさんしてくださった。金澤さんが起業されたのは45年前。山谷を幾多も経験された金澤さんのお話には深みと重みがある。これほどゆっくりとお話ししたのは、17年間の中で初めてだ。

金澤さんにはパフの相談役として、これからもずっとアドバイスをいただきたいと思っているのだが、昨日は一区切りとしてのお話もさせていただいた。

東京に戻らなければいけない時間になった。金澤さんは駅まで、わざわざ見送ってくださった。これまでいただいたご恩に感謝を込めて、深々とお辞儀をして改札に向かった。

そういえば、昔のコラム(釘さんの100の出会い)で金澤さんのことを書いたことがあった。

あ、見つかった。これだ。⇒ 【釘さんの素晴らしき100の出会い】<第83話> 「インキュベーターの金澤さん」

なるほど。8年前に書いたコラムなのだが、こんな感じで書いてたんだな。やっぱり書き残すっていうことは(僕は実は筆不精なんだけど)大切なことだな。

 

さて、本日の午前中は大切な商談。そして午後からは私用で休みをとる。夜は所用があり西に向かう。出会いたくはないのだけど台風と遭遇してしまいそうだな…。

では、準備を整えて、花子後、行ってきます!