カリスマが去ったあと
2016年4月8日 (金曜日)
昨日の午後、流通業界、いや、世の中全体に衝撃が走ったのではないだろうか。
コンビニを日本に生み出した偉大な経営者である鈴木敏文さんが、セブン&アイ・ホールディングスの会長職他グループの全役職を退任する、と発表したからだ。
僕はよく学生にキャリア論(みたいなこと)をレクチャーする際、鈴木敏文さんのキャリアを例にとって話すことが多い。
鈴木敏文さんは若いころマスコミを志望していた学生だったのだが、結局はどこのマスコミにも入社することができず、書籍流通の会社に入社した。その後、イトーヨーカドー創業者である伊藤雅俊さん(現名誉会長)に見出されて転職。鈴木敏文さん30歳の時だ。そしてイトーヨーカドーの子会社として、(経営幹部の誰もが反対したと言われる)セブンイレブン1号店を豊洲で開店するわけだが、そのとき鈴木敏文さんはすでに40歳だった。
学生のころの鈴木敏文さん自身、まさか自分が数十年後、流通業界のカリスマと呼ばれるようになろうとは露とも思わなかっただろう。まさにキャリアは計画・予測することのできない偶然の産物なのである。
また僕の学生時代の恩師は、セブンイレブンが飛躍するうえでの重要な要因となったポスレジを活用したマーケティング戦略に深く関与していた。そんなこともあって、学生時代のゼミの友人の何人かはイトーヨーカ堂にコネ入社していた。
今でも僕にとってセブンイレブンは身近な存在。朝か昼か夜か。必ず一回はお店に立ち寄る。パフのビジネスとしても、同社の新卒採用を一部お手伝いさせていただいている。
そんなわけで、昨日のニュースには僕自身とてもびっくりしたし、舞台裏ではどのようなことが繰り広げられていたのか気になる。いや、それ以上に今後のセブンイレブンをはじめとするセブングループがどのような変化を遂げるのかとても興味がある。
いろいろと思うこともあるのだけれど、ちょっと書きづらいのでこのくらいで。
今朝は、今後のセブンさんの健闘を祈りつつ茅場町のセブンイレブンに立ち寄って100円コーヒーを買うことにしよう(^.^)。
では、そろそろ朝食後、行ってきます!
キミはプロの仕事をしていますか?
2016年4月7日 (木曜日)
ここ10年くらいのIT音痴の僕しか知らない人は信じないかもしれないが、僕は昔システム設計やプログラミングの仕事をしていたことがある。
大学を卒業したばかりの23歳から34歳くらいまでの10年ちょっと。PC9801とか、FM11とか、FACOM9450とか、IBM5550とか、YHPとかのパソコンを駆使しながら……。
28歳以降は専らシステムの企画や仕様書の作成だけになってしまったが、それまではシコシコ&バリバリと自分でプログラムを組んでいた。
お客様は大手メーカーの技術屋さんが中心で、僕が組んでいたプログラムは、技術者たちが自社製品の開発や品質検査で利用するシステム。2~3人月で組みあがる小規模なものが多かったのだが、なかには半年くらいかけて開発する1千万円超のものもあった。
で、いま考えると恐ろしいことなのだが、入社した2年目から、当時の会社が受注したパソコンのシステム案件に関しては、すべて僕が責任者(プロジェクトリーダー)を務めていた。そして部下(プロジェクトメンバー)は、全員が学生アルバイトまたは新入社員。コンピューターには興味も関心もない素人だった僕が、僕以上に素人のメンバーとプロジェクトを組んでクソ難しいシステムを開発していたのだ。絶体絶命のピンチもたくさんあったけど、よくもまあ逃げ出さずにやったものだと思う。
そしてシステムには不具合がつきもの。だいたい一発では思ったように動かない。
いわゆるバグ(プログラミングミス)の場合もあれば、自分の設計ミスの場合もある。そもそもの、お客様(発注者)の要求仕様が間違っていることもある。
バグの場合はこっち側の問題なので、平謝りに謝ってすぐに修正すれば(そして最終納期に間に合えば)大きなトラブルにはならない。
でも厄介なのは、お客様の要求仕様が間違っていた場合。根本の間違いなので最初からシステムを組みなおさなきゃいけないことだってある。倍の料金を要求しないと採算が取れないこともある。
しかし、だいたいお客様というのは自分のミスは認めたがらない。
「そのくらいの間違い自分で気づいてよ。常識で考えたら分かるでしょ?あなた、アタマ付いてるんでしょ?」なんて開き直られたこともある。
僕も最初のころは、そんなお客様にずいぶんと煮え湯を飲まされていたし、ムカついていたし、殺意を覚えたこともある(冗談ですよw)。
でも、少しして浅はかな自分に気が付いた。
お客様の言うことは絶対ではない。言われたことを言われたまま、何の疑いもなく盲目的に従うのはプロの仕事じゃない。そして、そんな仕事はクソ面白くもない。
(要求されていることは)本当にそうなのか。それがベストなのか。もっといい方法はないのか。このシステムで実現しなきゃいけないことは、そもそも何なのか。
時として喧嘩(というか遠慮のない喧々諤々の議論)をしてでも、お客様の間違いを指摘して、エンドユーザーにとってよりベターなシステムを開発して、結果としてお客様(発注者)に喜んでもらうこと。それこそがプロとしての仕事なんじゃないか。そのためには自分自身がお客様のアタマと気持ちになって、これから開発するシステムのことを深く真剣に考えなきゃいけないんじゃないか、と。
てなことを、プロ気取りで生意気な20代のころの僕は考えていたわけです、はい。
・・・と、ふと自分の昔の自慢話をしたくなった朝でした。でも、少し盛りすぎたかな(笑)。
では、七転八倒&四苦八苦して働いている社員たちへのおやつを(昨夜、珍しく福岡の出張土産として)買ったので、ぶら下げながら行ってきます!
茅場町事務所を大改装する
2016年4月6日 (水曜日)
昨年の暮れくらいから、密かに事務所移転を検討していた。誰にも相談せずに仲介業者さんと僕だけで。
それまでの築地から茅場町に居を移して今年で丸5年。そろそろ飽きていた。
来年は新入社員も(たぶん最低でも)3人くらいは入ってくるだろうし、節目の20周年を迎える。
ここは気分一新だ!
しかしながら、いまの茅場町事務所以上に条件のいい物件はなかなか見つからず……。
いまの事務所は駅の出口から徒歩30秒。家賃もかなり安い。固定費を上げずに(これ大事)、いま以上に広くて便利な立地のオフィスビルは結局、出てこなかった。
であればということで、いまの事務所を大改装しよう!と考えたのだ。
いまの事務所は立地はいいのだけれど、狭くて暗い。執務室に入ったことのある人は分かると思うが、社員の机はキャビネが上部に据え付けられており、社内の見通しが悪く圧迫感がある。狭くて暗いのはそのせいだ。
まずはこれを取っ払って、フリーアドレスの大きなテーブルを中央に置こうと思っている。広くなるのはもちろん、見通しが良くなり社内のコミュニケーションも活発になるだろう。
サーバールームにある僕の社長席も取っ払って、完全な倉庫にしようと思っている。どうせ社内外問わずにフラフラしているのだから、自分の席なんか必要ない。
床のカーペットも明るい色に変えようと思っている。いまは黒っぽい色なので、それが部屋を暗くしている一因になっているのだ。
で、昨日はオフィスレイアウトを考えてくれるパートナー企業さんにご来社いただき、打ち合わせ&現状視察。僕が考えている以上に斬新なオフィスのアイディアも出てきた。
まあ、お金のかかる話なので、どこまで大改装できるかは、今期の売上(利益)次第なのだけど( ̄▽ ̄)。
実行日は、第21期がスタートしたばかりの7月の3連休あたりを考えている。
社員たちが働きやすく快適に感じてくれるオフィス環境を創っていこう!
ところでいま実は、福岡のホテルにいる。きょうは朝から夕方まで、某社の会社説明会のファシリテーターとしてのお仕事。たまには現場の仕事もしなきゃね(笑)。
では、ホテルの朝食後、ちょっと事務仕事をしたうえで行ってきます!
怒られたくないから仕事をする?
2016年4月5日 (火曜日)
人が仕事をする目的や理由は様々だ。
何かを成し遂げたい、という積極的なものもあるだろうが、「怒られたくないから」という消極的なものもある。
平社員は先輩や課長に、課長は部長に、部長は役員に、役員は社長に、社長はオーナーや株主に、「怒られたくないから」という理由だけで仕事をすることって案外ある。
怒る側の人に正義があって、顧客や世の中の利益に対してベクトルが向かっている場合はまだよいのだが、利己的な理由だけで怒る人が上や周囲にいると厄介だ。その人以外、誰の役にもたたないことのために無駄な仕事をしなければならない。
処世術として一時的にやり過ごしているうちはまだいいが、それが日常のことになってくると、保守的で非生産的な組織や、情けないビジネスマンを生み出す土壌を作ってしまうことになる。
不正会計事件を起こした例の大企業の上層部なんかは、その典型的な例だったのだろう。いや、かの大企業の上層部だけではなく、どこにでも見かける風景だったりもする。
新卒採用の世界だってそうだ。
エントリー数や就職人気ランキングなんて本質じゃないと分かりつつも、上に怒られるからという理由で、なかなかその呪縛から抜けられない。ラベルよりも中身だと分かりつつも、学歴を優先させてしまう。面接だというと怒られるから「面談」だと言ってしまう。採用を目的としたインターンシップやイベントなのに、「採用や選考とは一切関係ありません」と言う。
みんな誰かに怒られたくないから、ウソをついたり誤魔化したり非本質的な仕事をしたりしている。
他人事ではない。
僕も社員を怒ることがよくある。自分では正義のつもりだが、利己的な理由だったり理不尽なことで怒ったりしていないだろうか。そんな理不尽な僕に怒られたくないから、という理由で、社員はイヤイヤ仕事をしていないだろうか。
自分たちの使命は何なのか。その仕事は誰のための何のための仕事なのか。雑音に惑わされることなく、シンプルに考えていきたいものだ。
・・・あさロスの朝、そんなことをふと考えたのでした(´・_・`)。
さて、本日は夕方の飛行機で福岡に飛ぶ。夜は、以前とてもお世話になった方々との一献だ。社員から怒られないように、そっと出かけることにしよう(笑)。
では、朝食後、行ってきます!
年にいちどの季節
2016年4月4日 (月曜日)
さいたさいた、桜が咲いた。
FacebookなどのSNSを見ていても花満開だ。
卒業、異動、入学、入社などで、別れと出会いがいっぺんに訪れるこの季節には、満開の桜の花がとても似合っている。
この週末は、桜の花を愛でながら茅場町で飲んだり(金曜日)、皇居周辺を走ったり(土曜日)、豊洲で映画を観たり月島をウォーキングしたり(日曜日)していた。
本日の日記ではその時々の桜の写真をアップしておこう。
これら満開の桜も来週末には散ってしまうのだろう。短い命なのだが、その潔さがまたいい。桜の花を愛でるたびに日本人に生まれてよかったと思う。
さて、明日は福岡に出張なのだけど、中洲川端や天神の桜はどんな感じかな。
では、雨に負けずに咲き誇る佃島の桜を愛でながら、行ってきます!
新しい道を歩き始める若者たちへ
2016年4月1日 (金曜日)
さあ、4月1日だ。桜の花も満開だ。毎年4月1日に載せているメッセージがあるので、まずはそれから。
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4月1日。
新入学、新学期、新年度。
多くの若い人たちが、昨日までとは違う「新しい道」を歩き始める日だ。
新入社員はもちろん、迎え入れる旧人たちも含めて、皆が新しい気持ちで新しい一歩を踏み出す。
いま就職活動を行っている皆さんも、まだまだ就職は先だという皆さんも、いつか社会人として新しい道を歩き始める日が来る。
みんな様々な悩みを経て、ひとつの選択を行い、最初の一歩を踏む。
納得のいく選択をした人も多いだろうが、ひょっとしたら「不本意な選択」をしたと思っている人もいるだろう。
あるいは、「この選択で本当によかったのだろうか?」と不安に思っている人もいるかもしれない。
さらに、歩き始めてしばらくして、
「あれ?こんなはずじゃなかったのに……」
とか、
「やっぱり自分の選択は間違っていた」
なんて思ってしまう人もいるかもしれない。
しかし僕は、それは絶対に違う、と思う。
悩んでいる若い人たちに向けて、よく言うことがある。
「自分の選んだ道を正解にするのも、間違いにするのも、その後の自分の行動次第だ。選択した段階では、正解も間違いもない。自分が自分の力で、自分の選択を正解にしていくんだ」
これから新しい道を歩こうとしている若者たち。新しい道を選択しようとしている若者たち。
みんな、自分の選んだ道を信じて、胸を張って正々堂々と、歩き始めてほしい。
そして、3年後でも10年後でも20年後でも構わない。
「あのとき自分の選んだ道。歩き始めた道は大正解だったなぁ…」
と、誇らしげに語ってもらいたい。
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このメッセージ、もうかれこれ5年以上、このまま使っている。
僕が特に伝えたいフレーズは、「自分が自分の力で、自分の選択を正解にしていくんだ」というところ。
決めた以上、うだうだ悩まずに、覚悟して、胸張って、前に進め!ということだ。
わがパフにも、4月以降、じわじわと新人が増えていく予定だ。新人といっても、新入社員ではない。来年の4月に正社員となる予備軍たちである。
ちなみに、本日の夜、一人目の予備軍が誕生する見込みだ。
何人まで増えるんだろうか。いま予備軍候補生たちがボールを握っているのだが、ひょっとしたら茅場町の事務所だけでは収容できないくらいの人数まで増えてしまうかも……。
まあ、そのときはそのとき。選択を正解にすればいい話だ(笑)。
では、いよいよ満開になった隅田川の桜を愛でながら行ってきます!