30年ぶりに入った飯田橋のラーメン屋さん
2016年12月16日 (金曜日)
25歳前後のころ、僕は九段下で働いていた。ホテルグランドパレスから水道橋・三崎町方面に数分歩いたところにある雑居ビルの8階。30坪ほどの小さなフロアに入居するシステム開発会社でSEの仕事に励んでいたのだ。
仕事が終わるのは(いや、やってもやっても終わらなかったんだけどw)いつも深夜遅い時間だったので、晩御飯は会社のそばで済ますことが多かった。
で、当時3日に一回は通っていたラーメン屋さんがあった。
グランドパレスの右側の小さな雑居ビルの1Fにあった「秀栄」というラーメン屋さんだ。ざるラーメン(つけ麺に似て非なるもの)がとても美味しかった。いくら食べても飽きのこない味だった。
あれから30年の歳月が過ぎた。
職サークルセミナールーが九段下に移転した際、久々にこのラーメン屋さんに行こうと思ったのだが、残念ながらすでになくなっていた。ビルも建て替えられていたようだ。
が、九段下から飯田橋方面に向かう途中(セミナールームから道を挟んだ反対側)に「秀栄」の看板を発見することができた。
果たして昔、通っていたあの「秀栄」なのだろうか……。
いちど行ってみようと思っていたのだが、なかなかタイミングが合わず行くことができていなかった。昼間はいつも行列ができているし、夜は閉店が早いようで20時過ぎにはもう看板の灯りが消されている。
昨日、たまたま午後3時から4時にかけて時間が空いた。昼ご飯を食べていなかったのでおなかが減っていた。
「そうだ、あの店に行ってみよう!」
ということで、セミナールームのある精文館ビルを出て飯田橋方面に向かった。途中の歩道橋を使って道路の反対側に渡る。100メートルほど歩くとそこにはレトロな佇まいの店の看板が見える。
ドキドキしながらドアを開けて店内に入った。
10席ほどのカウンターのみの古臭くて狭い店内。中途半端な時間なので客は僕ともう一人だけ。
いちばん奥の席に座った。カウンターの中で店主とおぼしきオヤジは、しゃがんで新聞を読んでいた。
おお、あのオヤジだ!間違いない!
30年前に通っていた、ラーメン屋さんのオヤジだった。
味噌ラーメン(520円也、安い!)を注文した。不愛想なオヤジは「はいよ!」と麺を茹で始めた。
「オヤジさん、この店、30年前は九段下のグランドパレスの隣にあったでしょ?」
「あれ?お客さん、その頃のこと知ってるの?」
「うん、ざるラーメンが大好きで、3日に一回は来てたんだよ。まだ僕が25歳前後の頃だったけど」
「ああ、そうかい。いやー、懐かしいねー、嬉しいねー」
という感じで、不愛想なはずのオヤジは相好を崩しながら、僕がラーメンを食べ終わるまでずーっと喋りっぱなしだった。
ということで、オヤジまた来るぜ!3日に一度はもう無理だけど(笑)。次は、あの頃よく食べていた「ざるラーメン」をオーダーしよう。
なんだかホッコリとした気持ちになった昨日の夕暮れ時だった。
さて、本日もまたハードスケジュールだ。でも年内のハードスケジュールもそろそろ終盤。鼻水もすっかり治まってきた。
寒いけど、ダウンコートを着て元気なウォーキングで行ってきます!