パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

情けないなぁと思った日

2008年3月17日 (月曜日)

世の中には、自分の力と、所属している組織の力とを、混同しているひとが大勢いる。

属している組織の影響力が大きいと、ついつい人は、その力が自分自身の力であるかのような錯覚に陥り、人に対して、不遜な態度をとってしまう。

大きな組織の、中途半端な管理職にありがちな現象だ。

またこれは、国家権力を与えられた組織に属する人々にもありがちだ。

政治家は選挙があるため、実はあまり横柄な態度はとったりしない。それよりも、やっぱり公務員たちに、問題となる人たちが多いようだ。税金で給料をもらっていることを忘れて、税金を納めている人たちを支配しているかのような錯覚に陥っている。

その人たちに共通して見られる傾向は、「縄張り意識」が強いこと。自分の関係する領域に、他の人が踏み込んできたりすると、とたんに態度を堅くする。自分を通さずに物事が進んでしまうと、その物事を潰そうとする。一切、人の話を聞こうとしない。

まったくもって、情けない。

そんな人たちに限って、自分よりも権力や影響力を有している人には、へコヘコしているものだ。

ああ、情けない。

きょうは、そんな情けない人を間近に見て、ふつふつと怒りが込み上げてきた日だった。

事務所のレイアウト変更工事に便乗して、自分の机の上においてある資料の整理を行なった。

整理といってもたいしたことをやったわけではない。

うずたかく積み上げられていた資料で要らないものを捨てたり、あとで読もうと思っていたDMを開封して捨てる、という単純な作業だ。

その未開封のDMのなかに、財務省関東財務局の資料があった。昨年の暮れころ送られてきていたのだが、気にも留めずにいた。

開けてみると、中には40ページほどの安っぽい(簡易コピーの)冊子が一部入っていた。

タイトルは【法人企業統計年報要覧】

思い出した。そういえば昨年の夏、調査に協力していた。パフの細かな財務内容などを回答したのだった。

この統計要覧は、その調査協力のお礼として送られてきたもの。全国に約247万社ある法人企業から何万社かを抽出・調査し、統計処理・分析をおこなった要覧である。

何気なくパラパラめくってみた。

何の主観も入らない、単純な数字とグラフの羅列である。

売上高」「経常利益」「売上高経常利益率」「設備投資額」「外部資金調達額」「自己資本比率」「手元流動性」「労働生産性」「労働装備率」などなどの数字が、ただ淡々と掲載されている。

興味深かったのは、資本金1億円未満の中小企業層と、資本金1億円以上の大企業層を並べ、比較しやすいように載せてあったこと。

読むうちにどんどん引き込まれていった。単純な数字の羅列のはずが、その数字には大きな意味があった。読んでいて愕然としたのである。

大企業と中小企業の格差が、とてつもなく大きく開いていることがよく分かったからだ。

日本の法人企業の98.8%は中小企業である。この中小企業で働く従業員数は、全体の70.6%を占めている。100人のうち70人は、中小企業ではたらく人々である。

しかし、この国の労働政策や産業政策は、どちらかというと大企業に有利なように設計されている(ように思える)。大企業は税金をたくさん納めているわけだから、政治への発言力が大きくてもやむを得ない。経済団体の会長さんの発言に重みがあるのもわかる。

しかし、彼らに擦り寄るような政策になってしまっては困る。100人のうち70人を見捨てて、30人だけを救うような政策になってしまっては困るのである。

中小企業は、厳しい環境のなかで、必死に頑張っている。景気が回復したといわれている近年の全産業の売上高と経常利益。大企業は確かに、4年連続の増収増益である。しかし、中小企業の平成18年度の経常利益は、前年を下回っている。

労働生産性(付加価値額/従業員数)を見ると、中小企業は、大企業の半分以下で、その格差は、年々広がる一方だ。しかし、大企業の下請け中小企業への締め付け(発注価格の値引き要求)は、どんどん厳しくなっている

こりゃ、いかん。

日本を支えているのは中小企業なのである。中小企業で働く従業員たちの血のにじむような努力と汗によって、大企業の利益が生み出されているのだ。日本国の税金の多くも、中小企業の従業員たちの納税によるものである。

その従業員は決して少数派ではない。全体の7割以上を占めているのである。この7割の人々が幸せにならないでどうする!?

この一冊の薄っぺらい統計冊子を読んでいて思わず怒りがこみ上げてきた、日曜日の昼下がりなのであった。

 

#きょうは珍しく、釘さん、まじめで硬派やなあ……。

レイアウト変更の日

2008年3月15日 (土曜日)

きょうは原則として、パフの事務所(9F)は一切立ち入り禁止だった。

なぜか。

朝から、レイアウト変更の工事が行われているからだった。

 

パフは、築地のビルの8Fと9Fを借りている。8Fは、会議室兼応接室とセミナールームになっている。9Fは、社員の執務室だ。

なので会議の際は、いちいち9Fから8Fに降りている。また会議と来客が重なったりした場合には、場所がなくなり困ることがよくある。それから、8Fをまるまる外部に貸し出しすることもあるのだが、その際、社内での会議や接客ができなくなってしまっていた。

 

そんな不便を解消するためのレイアウト変更工事。今回の対象は9Fの執務室のみ。朝から業者の皆さんが、工事をしてくださった。

ということで、工事の妨げになってはいけないので、9Fの執務室については、一切立ち入り禁止としたわけだ。

 

が、きょうは面接や会議が行われることになっていた。そこで関係者は皆、8Fで過ごした。9Fの「ガガガガガ」と響き渡る工事の音を聞きながら、8Fで面接や会議を行っていたわけである。

面接に来てくれた学生の皆さん、うるさくて落ち着かなかったことと思います。ゴメンナサイね。

 

レイアウト変更の工事は、明日のお昼過ぎには完了する予定だ。レイアウトが新しくなったオフィスで気分一新。じゃんじゃか仕事がはかどることを期待したい。

遅ればせの新年会だった日

2008年3月14日 (金曜日)

7年ほど前からお付き合いのある協賛企業K社。全国にサービス施設を展開する東証一部上場企業だ。

5年ほどまえ、このK社のセミナーをパフが企画したとき、パネリストとして登場していただいた現場の部長がいる。名前をYさんという。いまではK社の事業責任者(役員)を務めている。

Yさんとは、妙にウマがあい、以来、仕事抜きのお付き合いが続いている。お付き合いといっても、年に1回か2回、新年会や暑気払いなどのタイミングでお会いするくらいなのだが。

これも不思議な縁なのだが、Yさんは、つい先週パフと一緒に合宿をやったばかりのS社の社長Sさんともお付き合いがある(というか、仲のいいお友だちなのである)。

実は昨年も、K社のYさんと、S社のSさんと、一緒に新年会で盛り上がった(昨年は、朝の3時までカラオケに興じてしまった…)。

今年もその日がやってきた。遅ればせの新年会である。Yさんとは久しぶりの再会である。

もちろん、S社のSさんも一緒だ(Sさんとは、二週連続だけど……)

昨年の年末くらいに、 「また忘年会か新年会でもやりましょう!」と話をしていたのだが、なかなか両者のスケジュールの調整がつず、この季節はずれの新年会になってしまった。

 

夜7時。京橋にある、沖縄料理の店に集合。K社からは、Yさんのほかに、入社3年目になる若手女性人事担当者も参加した。皆、昨年のいまごろ、朝の3時まで騒いでいたメンバーである。

なかなか高尚な話題の続く新年会で、楽しみながらも勉強になるひとときだった。また、Yさんもフォークソング小僧だったことが判明し、Sさんも長渕剛のファンであることから、しばらく長渕談議なども続いた。

そして、店の閉店時間とともに、今年の新年会は終了。S社のSさんは、結婚式を間近に控えていることもあり、カラオケに流れる「朝までコース」は自粛。

「次は、暑気払いをフォークソング居酒屋で!」という約束のもと、解散した。

僕にはYさんのように、年に1、2回しか会わないけれども、長くお付き合いしている異業種の知人・友人が何人かいる。仕事の畑はぜんぜん違うのだけれど、それだけに、得られる情報には刺激を受けることが多い。直接明日の仕事に役立つわけではないのだけれど、きっと気づかないところで、血や筋肉になっているのではないかと思う。

こういう緩やかな繋がり というのも、ずっと大切にしていきたいものだ。

タイトルのとおり。きょうは、たくさんの出来事があった。

まず、面接

パフ自身の最終面接。僕が正式に面接を行なう、ことしのトップバッターである。名前をT君という。

面接の前に、たっぷりと時間をかけてパフの実態をあらためて説明することに注力した。現在の厳しい環境、抱えている多くの課題や問題点。一方で、将来に向けての展望や会社の使命、存在意義などなどを話しつくしたつもりだ。

その後の面接は、築地、新富町界隈をぐるっと歩き回る「散歩面接」だ。一時間ほど歩いただろうか。

散歩の途中、僕はこう言った。

「僕がT君に内定を出すかどうかより、まずはT君が、自分自身に内定を出せるかどうかだよ」 

さてさて、T君は自分自身に内定を出せるかな?

 

つぎに、社長対談

パフポート上の取材企画だ。なんと今回は、パフと同じビルに本社のあるF社の社長がお相手だ。実際に同社に関心のある学生7名にも参加してもらった。

F社は全国に事業所がある会社。売上は100億円に迫る。まだ設立されて21年なのだが、たいへんな急成長企業だ。それまでなかった医療分野のファシリティサービスの、日本におけるパイオニアだ。

このF社の社長Oさんは、2年前、3代目の社長に就任したばかり。まだ42歳の若さである。同社設立1年目に、学生アルバイトとして勤務していたのだが、その後仕事が面白くなり、大学を中退して正式に入社してしまったという異色の経歴だ。

2年前、前社長から「次はキミに任せる」と言われた。

「どうして社長になったのかわからない」と謙遜気味に仰るOさんは、なにしろ、とても魅力的な社長だ。社長対談のWebへのアップが待ち遠しい。

 

そして、うまれよ塾

きょうは、参加人数が少なめだったこともあり、全員と1対1の模擬面接を行なった。限られた時間の中ではあったが、かなり踏み込んだアドバイスが出来たのではないかと思う。

「160センチの身長を、ムリに170センチに見せる必要はない」ということ。分かってもらえると嬉しい。

 

最後は、社長相談

もう時計は夜の9時を回っていた。昨年からお付き合いのある愛媛の同業C社のE社長が、訪ねて下さった。相談というより、情報交換が主な目的だ。

どうしても僕のスケジュールの都合がつかず、こんな遅い時間になってしまったのだが、お会いできて嬉しかった。

近くの炉端焼の店に場所を移し、互いの近況報告が始まった。

互いの会社が抱える共通の課題などもあり、話は尽きない。C社は今年、設立8周年を迎える。従業員も増え、ビジネス規模も拡大し、創業当初は考えなくてもよかったような問題が次から次へと生まれてくる。

E社長は、それを前向きにとらえ、様々な仕組みや施策で乗り越えようとしておられる。業界も規模も歴史も、我がパフと似ているC社なので、とても勉強になる。

わざわざ愛媛から来ていただいたうえに、こんないい刺激をいただいて、本当にありがたい。

E社長、次はぜひ愛媛で(熊本でもいいかな?)落ち合いましょう!

気がつけば、すでに深夜零時を回っている。

なかなか心地よい疲労感(というより充実感だな)を味わった1日だった。

私の履歴書をじっくり読んだ日

2008年3月12日 (水曜日)

きょうは朝5時半起き。僕はいつも、6時ジャストに起きるようにしているのだが、きょうは、朝6時半の新幹線に乗って、大阪に行かねばならなかったので、いつもより30分早い起床だったのだ。

いつもより30分早いだけなのだが、ずいぶんと早起きしたような気がする。起床後、目を覚まそうとテレビのスイッチを入れる。

すると、(洒落ではないけど) 『めざましテレビ』 がちょうど始まっており、元気なキャスターたちが画面に登場していた。

「こいつら、毎日こんな朝早くからよくやるよなぁ…」「高島彩って、やっぱりよく見ると可愛いよなあ…」などと感心しながらボーっと見ていたら、こっちも不思議と目が覚めた。

・・・と、そんなことはどうでもいいのだけれど(笑)、きょう書きたかった本題は以下である。

 

僕は、毎朝の日経新聞で楽しみにしている連載の読み物がある。

『私の履歴書』 だ。

政治、経済、学術、芸術、音楽・芸能、スポーツなどなどの各界で活躍されてきた著名人たちが、毎月ひとりずつ登場し、自分の半生を書き下ろしている連載だ。

記者が聞き取って代わりに原稿を書くことも多いらしいのだが、それぞれの文章に、それぞれの方々の個性が溢れており、読んでいてとても楽しい。

最近では、森光子氏(女優)、グリーンスパン氏(前FRB議長)、川渕三郎氏(日本サッカー協会会長)などが執筆していた。

各氏ともに興味深い半生が綴られていた。現役の時には言いたくても言えなかったこと、事実の裏側にあった、びっくりするような真実などが、あっさりと描かれていることもある。

この数日間、忙しかったこともあり読めていなかったのであるが、きょう大阪に向かう新幹線で、まとめてゆっくりと読むことができた。

今月の執筆は、トステム(住生活グループ)の創業者である、潮田健次郎(うしおだけんじろう)氏である。

やはり創業経営者の半生の話には、思わず引き込まれてしまう。

この数日間は、創業当初の資金繰りに苦しんでいた頃の話や、人との出会いのおかげで、倒産の危機を救ってもらった話が掲載されていた。

自分(パフ創業者)とは、創業の時代も商売の規模も違うのだが、それでもやはり、共感してしまう。

「そうだよなあ…」「やっぱりなあ…」と、同情したり納得したりする。

自分も数十年後、日本経済新聞社から、 「ぜひ『私の履歴書』に寄稿していただけませんか?」と言われるようになりたいものだ。

そのためには、経済界で大きな功績をあげないといけないんだけど、「遅咲きの名シンガーソングライター」として取り上げられる…なんていう手もあるので、まだまだ夢ではないぞ。いや、そっちのほうが可能性は低いかな(笑)。

 

#そういえば、トステムさんは、昔(パフ創業当初から数年間)はパフの協賛企業だったんだけど、最近は取引が途絶えているようだ。パフの営業マンよ!これを機会に、取引再開のお願いに伺いたまえ!!!

春なんだなぁと感じた日

2008年3月11日 (火曜日)

その昔(30数年前)、小椋佳のLPレコード(今の若い人は知らないか?)に、『春なんだなぁ』という曲があった。

♪若者が自分らの青春に気づかず、街中をさざめいて歩いてる昼休み。春だ春なんだなぁ…♪

で始まる唄だ。

僕は、春先になると、自然とこの唄が口から出てくる。

きょうは早朝会議のあと、東京の下町にある町屋というところに出かけた。人情味溢れるこの下町に、パフの古くからの協賛企業M社の本社がある(以前は大手町本社だったのだが、昨年、業務効率化のために引っ越したんですね)。

M社の説明会コーディネートを行うためだったのだが、昼休みに少し、外をフラフラしてみた。

ぽかぽか陽気だ。

コートを着ている人は誰もいない。おじいちゃんやおばあちゃんも、のどかに散歩している。猫は商店の軒先で気持ちよく昼寝をしているし、主婦は自転車の買い物かごにティッシュの箱をめ一杯詰め込んでペダルを漕いでいる。

♪春だ春なんだなあ♪

夜、仙台と新潟と金沢からそれぞれ、同業の社長たちが集まった。冬の寒さが厳しい土地の方々だ。

「コートを着て外に出ようとしたら、嫁さんから『必要ないでしょっ』と取り上げられちゃいました」

と、仙台の社長さん。

北国でも、そろそろコートが必要ない季節になった。

♪春だ春なんだなあ♪

先週末から始まった僕の、目のしょぼしょぼ、鼻水たらたらはおさまらない。やっぱり花粉症なのだろうか。

♪春だ春なんだなあ♪