イトイさんって、やっぱりスゴイ人だと思った日
2008年3月24日 (月曜日)
糸井重里さんという著名なコピーライターがいる。僕よりも一回り年上だから、今年で60歳のはずだ。奥さんは、かの有名な(NHKの大河ドラマ「篤姫」で、篤姫の実の母の役をやっている)女優の樋口可南子である。
このイトイさんの記事(インタビュー)が、本日(3月24日朝刊)の日経新聞に載っていた。「インタビュー領空侵犯」という記事だ。
秀逸だった。イトイさんは常々、「公私混同しろ!」と言っているらしい。イトイさんの事務所では、社員たちに、勤務中に映画を観ることを認めているという。
単にサボれと言っているわけではない。自分の感性を磨いたり、インプットを増やすことを、奨励しているのだ。本当の楽しみを知らないと、人の心を打つ仕事はできないとの考えからだ。
これからは「心」の時代だ。 「心を動かす」企業や人が、必ず脚光を浴びることになる。
パフがこの1月に発刊した小冊子(フリーペーパー『職人魂』 )の冒頭に、 「ほぼ日刊イトイ新聞」でのイトイさんのコピーを掲載させてもらった(もちろんイトイさんの事務所の了解を得たうえで、である)。
下手なキャリアコンサルタントよりも、単なる大手有名企業の人事採用担当者よりも、 「本当のハタラク」をイトイさんは的確に捉え、とてもわかりやすいコトバで語ってくれる。
必見である。
ほぼ日の就職論 ⇒ http://www.1101.com/job_study/index.html
次期商品プランにアタマを悩ませた日
2008年3月23日 (日曜日)
本日は朝の9時から夕方の6時まで。昼食の時間もいれると、まるまる9時間、ずーっとミーティングを行っていた。
来シーズンの商品についてのミーティングである。
今回、商品の構想を、社内のメンバーを3つのチームに分けて練ってみようということになった。
僕もそのうちのひとつのチームに属している。
僕の属しているチームは、僕を入れて5名。なぜか学生のTくんも加わり、計6名でミーティングを行った。
全員の方向性は一致しているのだが、肝心の「どうやってお金にするのか」というところで、皆、うんうん唸り始めた。
仙人ではないので、霞を食べて生きるわけにはいかない。
そもそも、お客様に、喜んでお金を払っていただいてこそ、その商品には価値があるということになる。
うんうん唸っているようでは、まだまだなのかもしれない。
「産みの苦しみ」とは、よく言ったもので、苦しみぬいて産まれた商品にこそ、人々は強い思い入れを感じてくれるものだ。
なので、今しばらく、皆で苦しみ続けようと思う。
湯布院の同窓に遭遇した、福岡での会社説明会の日
2008年3月22日 (土曜日)
福岡出張2日目。きょうはM社の九州地区での会社説明会。午前と午後のダブルヘッダーだった。
現場で活躍する先輩社員をゲストに招き、僕があれこれ仕事の苦労話、失敗談や成功談などをほじくり回してホンネを聞き出す、といった趣旨のものだ。
きょうの先輩社員は平成4年入社。入社16年目のベテラン社員。技術部門の役職者である。名前をTさんという。
学生向けの説明会で、このようなベテラン社員が登場するのは、かなり珍しいのであるが、きょうは休日なので、一般社員は(労務管理上)なかなか引っ張りづらい。そこで、上位の役職者が自ら登場した という訳だ。
説明会の本番前に10分程度、リラックスしていただくための打ち合わせを行った。
打ち合わせの終盤。採用の責任者である(僕と一緒に毎度の説明会を企てている)F部長が尋ねた。 「そういえば、Tさんはご出身はこちらのほうですか?」
するとTさんはこう答えた。
「いや、私は湯布院なんですよ」
え、えぇぇぇぇぇ!!!!
すかさず僕が会話にしゃしゃり出た。
「あ、あの、僕も湯布院なんですけど。由布院小学校と湯布院中学校の卒業生ですよ」
「え、えぇぇぇ!? ホントですかあ!!! あの、ボクは、金物屋のTの倅(せがれ)ですよ」
「えぇぇぇぇ!? ホントですかあ!!! ボクは、いつもそのTで買い物してましたよ。あの由布院小学校の正門のすぐ前のTですよね? うちのオヤジは旅館Sの板前をやってたんですよ」
「え、えぇぇぇぇ!? ホントですかあ!!! ボクの結婚披露宴は、その旅館Sでやったんですよ!」
という、超ローカルな会話のやりとりが、しばらく続いた。周りにいた、人事のF部長や担当の皆さんは、あっけにとられていた。
こんなことってあるもんなんだなぁ。
詳しく聞くと、Tさんは僕よりも7学年下なので、Tさんが由布院小学校に入学したときは、僕はすでに湯布院中学校の2年生だったことになるが、それでも、共通の知人はたくさんいるし、絶対何度も町の中で顔を合わせていたはずだ。
ベテラン技術者の登場ということで緊張していた我々の場も、これで一気に和んで、その後の会社説明会の本番が、とても楽しいひとときになったことは言うまでもない。
それにしても、昨夜は、由布院小学校・湯布院中学校時代の友だちと昔話に花を咲かせたばかりだというのに、二日連続で(しかも公務中に)、湯布院ネタで盛り上がるとは思わなかった。
これだから、人との出会いのある仕事は面白い。
ところで、M社の保養所が湯布院の別荘地にあるという。今年度の採用活動が落ち着いたら、この湯布院の保養所で、採用の振り返り会議をやろう!ということまで、本日決まってしまった。もちろんTさんを特別ゲストに招くのは言うまでもない(笑)。
東京は雨。福岡は快晴の日
2008年3月21日 (金曜日)
けさの東京は、雨と風が酷かった。傘をさして歩いていると突風が吹いてきて、傘の骨が脱臼しまくりだった。
朝8時からの早朝ミーティング(PNCの勉強会)に参加した後、すぐに会社を飛び出した。福岡行きの飛行機に乗るためである。
東銀座発、羽田空港着の京浜急行に乗ったのだが、運が悪いことに、事故で徐行運転。予定時刻よりも10分以上遅れて到着。
ダッシュで手荷物検査を済ませ、搭乗口へ。ぎりぎりセーフだった。
機内でくつろいでいると、あっという間に福岡。本当に近い。
福岡の空は快晴。出かけるときに見た東京の空とは、格段の違い。日本列島は本当に長いんだなあと実感した。
本日の福岡での仕事は、パフ取引企業某社の九州統括関連会社に伺って、取引の土壌をつくること。いろんな意味で耕しがいのある会社だった。
夜は、小・中学校時代の友人を誘って念願の水炊き を食べた。とても美味しかった。
でも、福岡の水炊きも、東京の水炊きも、あんまり変わらないような……。いやいや、違う。やっぱり福岡で食べることに意義があるのであろう^^;
余談だが、小・中学時代の友人と話をしていて意外な事実に気がついた。僕はその子とは、小学校5,6年のときだけの同級生だと思っていた。
が、昔話をするうちに、小学校2年生のときの担任の先生が同じだったことが判明。つまり小2時代も同級生だったことになる。記憶からまったく消えていた。昔のことは細かいところまで覚えているつもりだっただけに、軽い衝撃。考えてみたら、40年も昔のことなんだもんなあ……。
お彼岸と卒業式の日
2008年3月20日 (木曜日)
きょうは春分の日。いわゆる、お彼岸だ。お彼岸といえば墓参り。きょうは朝から家族で父親の墓参りに出かけた。
外はあいにくの雨。しかも寒い。雨脚も強い。親父の墓は、世田谷の駅から歩いて20分ほどのところにある。この雨の中、歩いていくのは、ちとシンドイ。
タクシーを拾っていこうと思ったのだが、なかなかタクシーが来ず、結局は20分間、冷たい雨の中を歩きどおしだった。いやあ、寒かった。
もうすぐ桜も咲くというのに、この寒さのせいで、蕾もびっくりしてしまったのではないかな。
墓参りの後、会社に向かった。「卒業式」に参加するためだ。
この1年間、パフに関わってくれた学生たち。あんD、ショージさん、といちゃん、おーしまくん、なぜか といちゃんの彼氏が、パフのセミナールームに来てくれた。皆、この3月で卒業し、4月からは晴れて社会人となる。そのことを皆でお祝いしようということで有志たちが企画したのが、きょうの「卒業式」なのだ。
しかもこの卒業式は、同窓会も兼ねており、過去、パフに関わった旧学生たちが多数集まってくれた。皆、現在ではバリバリの社会人である。
4年前、パフの最終選考で僕が面接し、泣く泣く落としてしまったT君も来ていた。「元気にしてるかなあ」と、ずっと気になっていたT君。会うのは、なんと4年前の最終面接のとき以来。会えて、いや、T君がこの場に来てくれて、とても嬉しかった。
他にも懐かしい顔がたくさんいた。懐かしくはないが、久々の顔もたくさんいた。
こうやって何年経っても、パフのことを思い出して遊びに来てくれるのは嬉しいものだ。
今年卒業していく面々も、ぜひまた社会人として遊びに来てほしい。いつでもパフは扉を開けて待っている。
味噌煮込みうどんを食べた日
2008年3月19日 (水曜日)
きょうは朝から名古屋に出張。東京発7時40分の新幹線で、名古屋に向かった。
出張といっても名古屋は近い。新聞を読んで、ノートPCでメールの確認などしているうちに、着いてしまった。
所要時間1時間40分。このくらいの時間をかけて通勤している人も珍しくはないだろう。
きょうはM社の会社説明会のお手伝い。9時半に説明会の会場に入った。名古屋駅のそばのとても立派なタワービルである。ちょうど1年前に竣工したという。
説明会は順調に進み、昼休み。
M社の皆さんと、このビルの地下にある、味噌煮込みうどんの店に入った。
名古屋(実際は岡崎かな)といえば、やっぱり八丁味噌である。米麹を使わず大豆だけでできている赤みの味わい深い味噌である。
この味噌で土鍋をつかってグツグツ煮込んだうどん。白いご飯と一緒に食べると格別だ。普通のうどんと比べると、コシが強く、堅くて太い麺が特徴だ。
ふーふーやりながら食べた。なかなかである。僕が普段食べている「立ち食いうどん」とはやっぱりちがう。まあ、立ち食いうどんよりも、値段が3倍以上するのであるから、このくらい美味くないとな。
ご当地自慢のものを食べる。出張のひとつの楽しみである。
ところで週末は福岡出張である。僕はいつも福岡に行くと、晩飯は手軽にラーメンになってしまうのであるが、今度は博多名物の水炊きでも食べに行くとするかな♪
「採用担当者は親である」の名言に感動した日
2008年3月18日 (火曜日)
本日パフのセミナールームで、企業の人事担当者向けのセミナーを開いた。
タイトルは「内定者フォロー成功セミナー」 。
このなかで、3年前よりパフを利用しながら新卒者採用を行っている、A社の採用責任者Yさんに事例を発表していただいた。
A社は、パフの内定者コミュニティシステム(PNC)を上手に活用しながら、一年間にも及ぶ内定者との関係を強固なものに育て上げている。
システムの活用だけではない。パフの営業マン、パフのセミナールーム、パフの近所のコンビニや酒屋や寿司屋まで(?)、パフのリソースを存分に活用していただきながら、デジタル・アナログ両面からのフォローを行っている。
その結果、内定辞退率が、なんと半減したという。
しかし、内定者の引き止めは一切行っていない。承諾書も10月の内定式の日に書いてもらうだけだという。あくまで「決めるのは君たちだ」というスタンスだ。
その代わり、Yさんの内定者に対する情熱は凄まじい。内定を出したときは「まだ子供」。それを入社までの間に「きちんとした大人」に育て上げようとしている。
本当に、本気(マジ)で、内定者たちと関わっている。
「そこまでやって、手間ではないんですか?」との質問が出た。
するとYさんは事も無げにこう言った。
「自分の子供を育てるのに手間だって思う親がいますか? 親だったら喜んで子供の写真を撮ってアルバムを作るんじゃないですか?」
響いた。我々自身、「ハッ」とさせられた。
とかく業務の効率化や合理化ばかりが叫ばれる昨今。人事・採用の世界でも、「いかに楽をして人を集めるか」「いかに手間を省いて選考して、効率よく内定・入社まで繋げるか」に関心が集まりがちだ。
「採用担当者は親」 という視点。 「学生を育てる」 という視点。「親が子供を育てるのは『あたりまえ』」という考え。
このYさんの考えを、日本中の企業の人事担当者の耳に届けたいと思った。