パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

大雨の中を彷徨い歩いた日

2009年7月2日 (木曜日)

きょう、朝9時半のアポイントで、芝浦方面に向かった。

芝浦というのは江戸時代までは海だった場所。東京湾の浅瀬だったらしいのだが、いまは倉庫がたくさん並んでいる。

アポイント先の会社は、地図を見るとずいぶん遠い。田町駅と品川駅の中間点だ。駅から歩くと20分以上はかかる。

が、京浜急行の泉岳寺駅から、JR線路の下の高さ1.5Mのほら穴みたいなトンネルを潜っていくと半分くらいの距離だ。ということは、10分くらいで着きそうだ。現在の時刻はちょうど9時。余裕で到着できる。

僕は迷わず、この経路で行くことにした。

が、これが悲劇の始まりだった。

トンネルを抜けた後、右と左に道が分かれていたのであるが、僕は地図を確かめずに(雨が激しく降っていたため傘で手がふさがっていたのだ)頭の中の記憶だけで、右を選んでしまった。

5分くらい歩いた後で、なんとなく間違えたことに気がついたのだが、そのうち左に曲がる道があるだろうと、そのまま歩き続けた。

ところがずーっと歩いても、一本道だけで左折するところがない。

10分ほど歩いたところで、やっと大通りに出る。

こりゃまずいと思って、慌てて地図を取り出して現在の自分の位置を調べたのだが、目的地から遠く離れた所に来てしまっていることに気がついた。

時間はすでに9時25分。

アポイント先のビルのまえで待ち合わせすることになっていたパートナー会社の方の携帯に電話した。

「すみません。道に迷ってとんでもないところに来ちゃいました。かなり遅れそうです。。。」

「あれ、クギサキさん、待ち合わせは10時ですよ。慌てなくても大丈夫ですよ(笑)」

不幸中の幸いだった。待ち合わせの時間を勘違いしていた。

そこから地図だけを頼りに目的地に向かったのだが、芝浦というのは広大な土地である。歩いても歩いても目的地に近付かない。おまけに雨脚はどんどん強くなっていく。もう泣きそうになった。

結局そこから歩くこと35分。10時ちょうどにアポイント先にたどり着いた。ズボンもカバンもびしょ濡れになっていた。雨の中、都合60分を歩き続けたことになる。

教訓。

「急がばまわれ」である。

楽して近道を行こうと思っちゃいけないのである(苦笑)。

以前の日記で、障害者雇用の現場を視察するバスツアーを企画していることを書いた。

きょうは、そのバスツアー企画にご協力いただけることになった都内の民間企業3社に、ご挨拶かたがた訪問し、打ち合わせを行った。同時に、障害者の方々が働いている現場を見学させていただいたり、お話させていただいたりした。

国の法律では、ある一定数(民間企業では全従業員数の1.8%)の障害者を雇用することが義務付けられている(法定雇用率という)。この法定雇用率を満たすことができないと、納付金という名の罰金を課せられるとともに社名が公表されることになる。この対象は、いままでは大企業だけだったのだが法改正によって、来年から、(段階的に)101人以上の中小企業にまで拡大される。

ここでいう障害者とは、大きく分けると、身体障害、知的障害(発達障害含む)、精神障害の3種なのだが、企業の雇用は(業務の遂行に支障のない)一部の身体障害者に偏っている。へんな話だが、一部の身体障害者にとっては超売り手市場となっているのが、障害者雇用の現場なのである。この状況を利用して、身体障害者の転職(引っこ抜き)を促進させている(いわゆるマッチポンプを繰り返している)人材紹介会社もあったりして、この市場はちょっとイビツな構造になってしまっている。

このイビツな状況を、イビツじゃない状況に変えるためには、いままで求人対象になりにくかった知的障害者の雇用を促進させる必要がある。そのためには、企業側の意識を変えていく必要がある。

そんなわけで、今回のバスツアーでは、知的障害者の雇用に積極的に取り組んでいる会社を視察させてもらい、お話を伺い、みんなで勉強しましょう、ということになったのである。

で、きょうの事前打ち合わせ。まずは僕がものすごく勉強させていただいた。話を聞かせていただいて、目から鱗の状態になった。障害者雇用だけではなく、一般の雇用についても、考えを新たにしなければならないことがあると思った。

そのことをいま中途半端に書くと誤解を与えかねないので、また別の機会に書いてみようと思うけど、何しろこの分野、僕もまったくの素人。これからもっと深く突っ込んでみたいと思った。

パフの第13期が終了した日

2009年6月30日 (火曜日)

本日、パフの第13期が終了した。

あっという間の一年であり、長い一年でもあった。当初立てた計画と現実との乖離が、月を追うごとに大きくなっていった苦しく厳しい一年だった。

でも、このまま今期を終わらせるわけにはいかない。

数字の責任を担う現場のメンバーたちは、最終月の今月、仕切り直しをすべく目標の再設定を行った。

「絶対ここまではやり切る」という目標を決めた。

が、現実はなかなか厳しい。なかなか思うようにはいかない。

しかし!!

あと一日となった本日、ものすごい数の申込書が届いた。

営業メンバーたちがお客様に無理をいって頂戴した申込書の数々だった。

そしてその結果、本日の夕方、「絶対ここまではやり切る」と決めた目標をクリアすることができた。

もちろん下方修正を重ねた中での目標達成なのだから、決して手放しで喜べるようなシロモノではない。

しかし、「絶対ここまではやり切る」と誓った目標を突破したことの意味と意義は大きい。

「明日」を達成して迎えるのと、達成せずに迎えるのとでは、たとえその差が千円であったとしても大きな違いがある。

とにもかくにも、パフを信じ、発注してくださった多くのお客様のおかげである。大感謝である。心よりお礼を申し上げます。

そして最後の最後まであきらめなかったキミたちも凄い。その粘り強さ、あっぱれだ。最大限の敬意を表する。

 

去年も同じことを書いたような気がするが、最後に。

 

ああ、毎日が期末だったら良かったのになあ……(苦笑)。

7月からの新組織を発表した日

2009年6月29日 (月曜日)

パフは6月が決算月。明日で今期(第13期)が終了する。いろんな意味で刺激的な決算となりそうだが、無事期末を迎えられることに、まずは感謝をしたい。

そして7月1日から始まる新しい期(第14期)には、気分も新たに臨みたい。

本日は、第14期から改変される新しい組織を、早朝8時からの全体会議で、社員全員に発表した。

常勤のアルバイト&パートさんや、内定者のインターンを入れても20数名の小さな組織。組織改編も、そんなに大変じゃないだろう…と思われがちだが、ところがどっこい、そう簡単な話でもない。

小さな組織だからこそ、いろんな問題がリアルに想像できてしまう。目をつぶって、ダイナミックに大ナタをふるうわけにもいかない。あちらを立てればこちらが立たず。こちらを立てればあちらが立たず。アタマの中で、あれこれシミュレーションを重ねる。

組織を考える過程では、社員にも意見をちょろちょろ聞いたりするのだが、「ははあん」と気がついたことがある。

麻生総理が人事のことで最近とやかく批判されているが、人事というのは、全体のことを考えられる立場・視点からじゃないと最適な組み立ては出来ないものなのだ。だから、それが小さな会社であろうが、大きな会社であろうが、政党だろうが、内閣だろうが、人事はトップの仕事なのだ。トップの立場からじゃないと見えないことがある。

ということで、あれこれ考えながら辿りついたこの組織。社員の、柔軟性や受容性や意欲や成長が試される、チャレンジャブルな組織とあいなった。

さて発表後の社員の反応は……。さあ、どうなんでしょう(苦笑)。

まあ間違いなく言えるのは、すべてのことに対して完璧に応じることのできる組織などないということ。

逆説的な言い方かもしれないが、組織の枠組みなんか無視して(これは、あそこのグループの仕事で、これは、あの人の仕事で、これは、自分の仕事じゃない……なんて考えるんじゃなく)、全員が全体の目的と最適を考えながら仕事を進められるようになって欲しいものである。

火曜日の日記(感慨深い福井出張の日)の最後のところで、僕はこう書いた。

「そのことについては、今週末の日記でたっぷりと書きたいと思う。きちんと説明しようとすると、いまから10年以上も前にまで遡る必要があるからだ」

でも、すでに我慢しきれずに、別の場所で書きはじめてしまった。

パフが月に二回、社会人(主として企業の人事担当者のみなさん)に配信しているメルマガで執筆している『どげえするんか?』という僕のコラムだ。

木曜日(6月25日)に執筆して配信したのだが、一回の分量だけでは書ききれず、前篇、後篇の二回に分けることにした。

ちょっと長いので転載ではなく、リンクします。クリックしてご覧ください。

⇒ http://puff.weblogs.jp/mag_list/2009/06/2009625-vol057-.html

「釘さん日記番外編:10年前の出会いを思い出す日」と題して書いたのであるが、筆をすすめるごとに、昔の懐かしい情景が浮かんできた。と同時に、僕らの仕事の意義の深さを感じることができた。

次回のコラムの執筆の前にネタばれするのもあまりよろしくないが、簡単にいうと、10年前のパフの会員で、初代うまれよ塾生だったサイトウさんという(かつての)女子学生と、つい先日、福井県で再会したのだ。

サイトウさんは、パフを通じて出会った会社に入社し、その会社の社員と社内結婚し、いまはふたりで、福井県の美浜という小さな町で、旅行会社を独立開業している。

僕は福井市への出張の帰りに、この美浜を訪れたのだ。

二か月ほど前に、サイトウさんから僕宛てに、突然メールが来た。「若い人をそろそろ採用したいんですが相談に乗ってもらえませんか?」という内容で。

7年ぶりくらいのメールだった。

美浜の会社(旅行のお店)を見学させてもらった。こんな景気なのに、会社はとても順調そうだった。ふたりは仲むつまじく、旅行会社を経営している。とっても幸せそうに暮らしていた。

そのきっかけの一部を作ったのがパフという会社であり、僕という人間だったということを考えると、なんだかとっても嬉しくなってしまった。かつては22歳だったサイトウさんも、もう今年で32歳だ。早いものだ。

ということで詳しい話は、社会人向けメルマガで読んでもらうとして、きょうはこのサイトウさんの美浜の旅行会社の宣伝をしよう。

北陸地方(とくに若狭湾周辺)に旅行に行きたいと思う方々は、ぜひご利用ください。

会社の名前は、『旅工房』。下は、お店の写真です。

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さらには、サイトウさんと旦那さん(旅工房の社長)のツーショットです。僕と敦賀の焼鳥屋さんで飲んだ後なので、ちょっと赤い顔をしています。

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読者のみなさん。福井県、美浜の町の『旅工房』を、ぜひよろしくお願いします!!

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株式会社 旅工房
〒919-1131 福井県三方郡美浜町木野21-4-1
担当:斉藤 玲子

TEL:0770-32-6666
FAX:0770-32-6667

ギターを背負い、右手にはストリートライブ用のアンプを携え、築地のパフのビルの前からタクシーを拾った。

運転手さんに、「新宿のハイアットリージェンシーまでお願いします」と告げたら、「ホテルで演奏会ですか?」と聞かれた。

演奏会ではない。

“ともだち”の結婚パーティー会場に向かったのだ。パーティーで、歌ってくれと頼まれたのだった。

 

“ともだち”は、僕と同い年。つまり今年で49歳だ。お相手も僕と同い年。

実はこの“ともだち”、つい1年前までは、某超ビッグ企業の採用責任者で、立派な(?)“お客様”だった。取引会社もたくさんあり、僕などは、そのたくさんの取引会社のなかの1社の経営者に過ぎなかったわけだが、同学年ということもあり、妙にシンパシーを感じ合っていた。

昨年の秋の人事異動で昇格し、昔の現場(営業部)に戻り、そこの責任者となり、僕(パフ)とは直接の利害関係もなくなり、正真正銘の“おともだち”と呼べるようになったのだ。

“ともだち”は、「この年になってあんまり派手なパーティーはやりたくない」ということで、きょうは親しい人たちだけが集まってのパーティーだった。

そんなわけで、“ともだち”は大企業の幹部であるにもかかわらず、仕事関係ではごく親しいひとだけをご招待。かつての採用関係の取引先で招待されていたのは僕だけだったんじゃないかな。こんな少数の仲間に入れていただいて、なんだか妙に嬉しい。

で、きょうは“ともだち”のために、二曲の唄を、想いを込めて披露した。

一曲は、うち(パフ)のイトーとムラカミが昨年結婚した時に作った『ふたり』(作詞はササキアサヒ)というオリジナル。もう一曲は、チューリップの『青春の影』(詞、曲ともに財津和夫)だ。

両曲とも、ハーモニカとギターでアレンジした。初の試みだった。

出席者のほとんどが僕らと同年代だったこともあり、皆さんに包み込まれるようにして、とっても気持よく歌えた。

(下の写真は招待された“ともだち”のお友達の方々。一部の方を除き同年代です)

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50歳を目前にした男女の、ほのぼのとした結婚パーティー。若いカップルの披露宴も楽しいのだが、こういう熟年のカップルのパーティーも、“ほのぼの”と落ち着いていて味がある。

呼んでくれた“おともだち”のITさん、きょうはとても楽しかったです。お招きいただいて光栄でした。唄も気持よく歌わせていただきました。ホントにいい時間をありがとうございました。

どうかおふたりとも、ずっとずっとずーっと、お幸せに!!

<追伸>

当日の参加者の方から、僕が歌っている写真を頂戴しました。記念に、こっそり掲載しておきます(29日AM10:00)。

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Fネット(ふるさと就職応援ネットワーク)が正式に発足して、ちょうど一年が経った。

本日は加盟全社が一堂に会し、一年間を振り返っての、定時総会を行った。

一年前、Fネットが発足したときには、まさかこのような経済情勢になろうとは、誰もが予想しなかった。なので、当初考えていたことも、イメージしていたことも、軌道修正せざるをえなくなった。

これから二年目に突入するわけだが、全国の学生や求職者のみなさんにとって、全国の企業にとって、有益なサービスや情報を、このFネットから発信していけたらと思う。

 

そして本日、2011年春の就職に向けた就職活動応援サイト「職学校Web」のプレサイトがオープンした。

気がつけば、この「釘さん日記」の画面の右肩が、職学校Webのバナーに占領されている(気づかなかった、汗!)。

このまま全体が侵攻されてしまわないように、防衛策を講じとかなきゃな(苦笑)

 

 

 

<追伸>

本日急逝したマイケル・ジャクソン氏のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

#僕と同年代なんだよなぁ。ちょっと早すぎますよね。