柔道ルネッサンスを紹介する日
2009年12月12日 (土曜日)
昨日から、「柔道グランドスラム」という国際大会が東京体育館で開催されている。
金、土、日の3日間で、男女計14階級の試合が行われる。
僕は本日の、男子(73Kg級・81Kg級・90Kg級)と女子(70Kg級・63Kg級)の試合を観戦しに行った。
先日の講道館杯と同じく、コマツさんのご厚意でご招待いただいたのだ。
今回はインターンのオオツキを連れていくことにした。オオツキは、大学の部活で柔道をやっていたので僕以上に柔道に詳しい。先日「行くか?」と誘ったら、「行きます!」と大喜びしてくれたのだった。
朝9時半から始まった試合がすべて終わったのは夜の7時。まるまる一日だったのだが、全然長いとは感じなかった。もんのすごく白熱した試合が繰り広げられたのだ。
しかも日本選手は大活躍。なかでもコマツ柔道部の活躍が著しかった(詳しくはスポーツニュースを見てね)。
準決勝や決勝戦では、あらん限りの声で応援した。日本勢、コマツ勢が大活躍してくれて、その甲斐があったというものだ。
一緒に行ったオオツキと、「俺たちホントに柔道やってて良かったよな」と盛り上がった。
最近、柔道がマイブームである。一昨日のメルマガでも、柔道のことを書いた。
「柔道ルネッサンス」についてである。
せっかくなので、「釘さん日記」の読者の皆さんにもぜひ読んでもらおうかな。
以下貼り付けますので、時間があるときにでもお読みください(特に、山下泰裕八段の講演は最高なので、ぜひ読んでみてください)。
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【01】釘崎の「どげえするんか?」
第34回 『道』を教えんで、どげえするんか?
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パフ代表釘崎が、現在の採用市場、就職活動、世の中のあれこれについて、
日々感じることを徒然なるままにお届けします。
※「どげえするんか?」=大分弁で「どうするんだ? どうしたいんだ?」
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冒頭で『論語』のことを杉平が書いていましたが、今ほど「人として」の
教育が必要な時代はないのではないかと思います。
人々が、人として大事にすべきことを忘れ去り、自分自身のことだけで
汲々としてしまっている状況が、世の中のあちらこちらで散見されます。
企業経営者も、政治家も、役人も、すぐ目の前のことには真剣に、そして
懸命に取り組んでいると思います。しかし、それが本当に5年先、10年先
の日本を見据えたときに、取るべき行動であり、進むべき方向であるのか
という視点でみると、がっかりすることがあります。目的が自己の保身で
あったり、単なる“ええかっこしい”であったりすることが多いからです。
特に今の政治家たちには、しっかりしてほしいと思います。
たとえば、金融や経済や中小企業のことを理解していない大臣が、我こそ
が正義だと言わんばかりに、意味のない法案や政策を無理やり通そうとし
ている姿を見ていると、寒気や嫌悪感に襲われてしまいます。
☆☆☆
私は、中学生のときの3年間だけですが、部活で柔道をやっていました。
(さほど強くはなかったのですが、3年生の時に講道館柔道初段の段位を
いただきました)
講道館柔道の創始者、嘉納治五郎(かのうじごろう)師範は柔道の目的を、
「人間形成」と位置づけました。
そして柔道修行の究極の目的は、「己の完成」と「世の補益」であると定
義づけました。
つまり、「心身を鍛えあげることによって社会に役立つ人間となる」とい
うことを大事にしていたわけです。
すなわちこれは「道」であると考え、それまでの「柔術」という呼び名か
ら「柔道」という名前にあらためました。このような高邁な理念があった
からこそ、講道館柔道が世界に急速に広がっていったのであろうと言われ
ています。
ちなみに、国際柔道連盟の規約では、
「国際柔道連盟は嘉納治五郎によって創設された肉体と精神の教育体系を、
柔道と認める」
と、最初の第一条で定めています。
☆☆☆
そんな柔道であっても近年は、ただ単に勝ち負けだけに価値を置く風潮が
強まってきていました。柔道ではなくJUDOに成り下がってしまった現
状を、往年の柔道家たちは嘆いていました。また柔道選手たちのマナーの
低下も著しくなってきていました。勝った者だけが偉く、負けた者は発言
できないような空気もあったそうです。
そのことに危機感を覚えた柔道の指導者たちは「いま一度、柔道を通して
の人間教育を徹底していこう」という声をあげ、取り組みを始めました。
その取り組みが「柔道ルネッサンス」というものです。ルネッサンス…。
まさに「失われた古の素晴らしきものを復興していこう」ということです。
私がここでくどくどと説明するより、以下の山下泰裕八段の講演録を読ん
でいただくのがいちばん分かりやすいと思いますので、関心のある方は、
どうぞクリックしてみてください。
【山下泰裕八段による柔道ルネッサンスについて】
⇒ http://www.kodokan.org/j_renaissance/yamashita0603.html
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就職や採用の世界も、柔道とまったく同じことが言えると思います。
この業界の古くからの創業者には、高邁な精神や理念のある方々が多かっ
たと思います。「就職や採用を通じて人を育てる」という考え方を持った
人事部の方々もたくさんいました。
ところが現在の就職情報業界が、就職と採用を大きな装置型ビジネスとし
てしまったことから、人を育てるどころか、人をベルトコンベアで効率よ
く一括運搬できる「商品」として扱うようになってきましたし、企業(人
事)側も、ベルトコンベアの途中で効率よく選別された、姿・カタチの
整ったキュウリやトマトにだけ手を伸ばすようになってきました。
☆☆☆
このコラムでも何回も書いてきていますが、今こそ我々は、「若者を社会
共通の財産」と捉え、すべての会社が自社の採用の枠組みを超えて、「若
者を育てながら社会に送り出す」という気概を持つことが必要であると考
えます。
まさに「就職・採用ルネッサンス」なのです。
我がパフでも、いまいちど、職サークルの理念を高らかに掲げながら、理
想的な就職と採用の姿を追求していこうと考えています。
以下に、創業時に掲げた「職サークル協賛基準」を記します。
※職サークル協賛基準=我々が学生に推奨する会社の基準
●世の中に新しい価値を提供すべく努力している会社であること。
●熱き思いでミッションやビジョンを語ることのできる会社であること。
●道義を重んじ、ウソのない誠実な採用を行う会社であること。
2010年を「職サークル・ルネッサンス」の年と位置付け、協賛企業の募集
をあらためて行っていきたいと思っています。
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【今回のどげえするんか?】
いま我々が学生に説かなければならないのは、『術』ではのうて『道』な
んじゃないかのう?
嘉納治五郎先生が仰った「己の完成」と「世の補益」。ここを目指して行
きたいもんじゃ。 ……あんたは、どげえ思う?
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じゃ、最後のオマケに、僕の黒帯を掲載して締めくくるとしましょう♪
都心の日本庭園と茶室に招かれた日
2009年12月11日 (金曜日)
午前。外苑前にある外資系大手IT企業に伺った。かつてのパフ協賛企業、日本オラクルだ。
当時の採用担当者Mさんと5年ぶりにお会いすることになった。いやあ久しぶり。
Mさんは現在、同社の教育を統括するシニアディレクター。髪の毛や髭に白いものが混じってはいるが、当時と変わらずフレンドリーなMさんと会えて、とても嬉しかった。
話の内容は8年前の取引を始めたばかりのころの昔話。現在の教育問題。将来のあるべき姿などなど。気がつけば約束の1時間をとっくに過ぎてしまい、お昼休みに突入してしまっていた。
で、すごいのは通された場所。なんとビルの最上階に設けられた日本庭園なのだ。
以下の写真を見ていただこう。
いやー、たまげた。さすがオラクル。VIP気分に浸った訪問で感動してしまった。
午後は、4年ほど前からずっと取引をいただいている某外食企業に訪問。お店は高級店ばかりなのだが、本社事務所は超質素。人事担当役員と社長室で打ち合わせしたのだが、この社長室も(この企業規模にしてみれば)また超質素。
うん、さすが。こちらはこちらで、大いに感心した。
オフィスには、企業それぞれの個性や考え方が表れる。僕はちょっと、このへんのことには無頓着なところがあるのだが、財政に少しゆとりが出てきたら、自社のオフィスについて、あらためて考えてみたい。
素敵なビジネスパースンとの対談だった日
2009年12月10日 (木曜日)
パフが運営する就職活動応援サイト『職学校Web』の名物コーナーに『校長が行く』という企画がある。
僕が、企業(対象は、職サークルの協賛企業のみ)で活躍しているビジネスリーダーたちと一時間ほどお話をして、その模様をWebに掲載する一種の「対談企画」である。
ただ、一般の対談企画と違うのは、この対談を「公開」で行うというところ。
数十名の学生をゲストに招いて、公開放送しちゃうのだ(Webでは静止画面での再放送だけど)。
本日も、とある企業との対談日。
「とある企業」といっても、よく考えてみたら、来年の1月にはWebで公開されるので隠す必要もないな。
本日の対談は講談社の書籍販売局で働いておられる、藤 安里さん(書籍第一販売部 部次長)。
これもWebで公開されるので言ってしまうと、僕より2歳年下の同年代。さらに、九州は佐賀県のご出身。さらにさらに、ひょっとしたら僕の大学の後輩になっていたかもしれなかった方なのだ(実際には「少しでも早く社会で働きたい」ということで短大に進まれた)。
これらの情報を対談前の打ち合わせでお聞きしたことで、僕のテンションは最高レベルに達したのだった。
いんやー。とっても楽しくて為になって感動的な対談だった。本のことが大好きになった。もう、ホントにすごいんだから。
今ここで、対談の中身まで書くことはできないが、年明けのWebでの公開を楽しみにしていてもらいたいな。学生の皆さんだけでなく、社会人の皆さんにもきっと読み応えのある内容だと思うので。
そうそう。対談後ツーショットの写真を撮ったので(僕の携帯を使ってプロのカメラマンにちゃっかり撮影してもらっちゃった)、予告掲載しておこう。
ちなみに藤さんが手に持っている本。これは『G2』という本である。講談社の社員たちの熱い思いが込められたメディアなので、ぜひ皆さんも今すぐ本屋に行って(Amazonでも買えるので)手にとって読んでみてもらいたい。もちろん僕も買う。
僕が持っている本は、『一瞬の風になれ』。実は一昨日の日記は、本日の対談の伏線だったのだ。
それから、写真にはないのだが、先週の土曜日の日記『青い鳥文庫を読んだ日』で紹介した“獣の奏者”(けもののそうじゃ)という本も、実は藤さんが携わった本なのだ。
それにしても藤さんは魅力的。ビジネスパースンとしても、女性としても、出版業界人としても。
きょうの対談に参加した50名の学生はラッキーだったんじゃないかな。パフ会員だけが参加できる公開対談。これからも体力が許す限りやっていきたいなと思った。
#藤さん、本日は本当にありがとうございました。近日中に別の機会を作りますので、ぜひまたお会いしましょう♪
毎日ブログ(日記)をアップしている僕ではあるが、1日に2度ブログを書くのは、(たぶん)初めてのことだ。
というのも、昨夜のブログが満足に掲載できなかったから。
ブログのシステムが突如として変更されていて、使い方も変わってしまい、さらに問題なのは、タイピングしたものが画面に出てくるまでの時間がやたらと遅い。
たぶん、たくさんの機能を詰め込むためのバージョンアップをしたんだろうなぁと推測される。
ITの世界では、よくあることだ。
技術者たちが自分の技術を誇示せんがために、出来る限りの贅を尽くそうとする。そんなもの利用者が望んでいるわけでもないのに。
僕もITの世界にいたころは、マシン(コンピュータのハードウェア)やOS(基本ソフト)の、独善的な仕様変更にはずいぶんと泣かされた。ホントにITはくせ者。利用しているはずが、気がつけば、ものの見事に振り回されてしまう。
インターネット中心の社会になると、それがさらに顕著となる。
ということで、「もう日記は書かない!」という決断をしようと思ったのだが、社員たちから大ブーイングが起きそうなので、システムを使って書くことをやめる事にした。
まあ、つまりは、メモ帳に下書きしてコピペするっていうだけの話なのだが(でも面倒くさがり屋の僕にとってはワンクッション増えるっていうのは結構なハードルなのです)。
で、昨日の話の続き。
昨日は「H社のN社長」と、イニシャルで書かせてもらったのだが、ご本人から「実名でもOKですよ」というメールを今朝ほど頂戴したので、あらためてご紹介させていただこう。
ヒューマンセントリックス社(HCX社)の中村寛治社長である。
中村社長は、僕が富士通でサンマイクロシステムズのワークステーション(富士通がサンからOEM調達していた)の販売促進プロジェクトに所属していたのとまったく同じ時期に、そのサンマイクロシステムズに在籍していた。
僕も何度かサンのオフィスに足を運んだことがあるので、ひょっとしたら、すれちがったことくらいあるかもしれない。
世の中のITが大きく変化・成長しようとしていたころで、とても懐かしい時代なのである。
その後、中村社長は、世界的なデータベース会社の日本法人(実はパフとも懇意にさせてもらっていた、かつての協賛企業)に転職し、九州支社長を勤め上げたのちに、ヒューマンセントリックス社を2004年に起業した。
昨夜は、サン時代の話から始まり、データベース会社でのお話、起業前から現在に至るまでのお話を伺い、とても懐かしく、また刺激的でもあった。
中村社長はいま、HCX社で動画プレゼンテーションの技術を使い、世の中に新風を送り込もうとしている。
同じ時期にIT業界のとても近い場所で同じ釜の飯を食べた仲間として、今後のコラボレーションを、よりよいカタチで進めていきたい。
就職・採用業界は、中村社長にとって今まで経験のなかった異業界である。とてもおかしな業界だと映っているに違いない。
そういう異業界の人だからこそ、一緒に組むことによって、新しい価値が生み出されそうなのだ。
これからのHCX社との協業に、乞うご期待!なのだ。
<追伸>
以下、パフがHCX社と組んで、就職と採用の世界にも広げていこうと思っている動画技術です(パフ独自の付加価値をつけていこうと思っています)。
楽しいですから、皆さんもどうぞご覧ください!! ※これを見て興味を抱いた人は、まず僕に連絡くださいね。
(1)20秒で、ご説明
http://www.svpmail.jp/hcx/itm_svp_r2/
(2)2分で、ご説明
http://www.svp.ne.jp/hcx/svp_standard/
(3)9分で、ご説明
http://www.svpmail.jp/hcx/hcx_svppt/
(4)15分で、ご説明
http://www.svpmail.jp/hcx/svpptvideo/r1/
1990年前後のIT業界を語った日
2009年12月9日 (水曜日)
今夕、これから協業関係を築いていこうと思っているH社のN社長と二人で、情報交換会を行った。
N社長と僕とは共通点がある。
N社長は僕とおなじく九州出身者。九州の大学を卒業したのちに、東京に就職した。
その後30代半ばまでは、僕がかつていたフィールドと同じ世界で仕事をしていた。UNIXのワークステーションやデータベースの世界での仕事である。
…と、書き続けたいのだが、このブログのシステム、なんだかバージョンアップされているようで反応が超遅い(いったいどうなってるんだ?イライラ)。
この続きはまたあらためて書くことにしよう。うーん。ITに振り回されているな。いかんいかん。
N社長、ということで中途半端でゴメンナサイ。
今夜は本当にありがとうございました!
一瞬の風になった日
2009年12月8日 (火曜日)
まずはこの写真を見ていただきたい。
僕のとなりにいるギャルたちは、現役の女子高生。
彼女らの通う高校は、神奈川県立麻溝台高等学校。そして僕らは、この県立麻溝台高等学校の正門前に立っているのだ。
「一瞬の風になれ」(講談社:佐藤多佳子著)の舞台となった高校が実はこの高校。写真では見づらいかもしれないが、僕らが携えている本が、この「一瞬の風になれ」の文庫本なのである。
この高校は、神奈川県の相模原市にある。相模大野という駅から、クルマで20分くらいのところだ。
この高校への訪問は本日、特に計画しているわけではなかった。たまたま本日、この高校から徒歩5分のところにある企業P社に訪問の予定があったのである。
諦めない日々を送ってほしい。
これは小説の中の、高校陸上部員に対するメッセージ。
この本の主人公たちのように熱く、粘り強く、そして穏やかに日々を過ごしていきたいものだ。
いやあ、それにしても相模原は遠かった。
『採用』について語った日
2009年12月7日 (月曜日)
12月第二週目のスタートである。
といっても、昨日もイベントだったので、週の初めという雰囲気でもないのだが……。
きょうは、「人材の採用」の根本的な考え方、姿勢に関する部分での話を、三社の方々と立て続けに行った日だった。
まずは午前中に1社。パフが昨年より全面的なお手伝いをさせてもらっているS社での採用会議。
社長、総務部長、営業部長、採用担当者といった方々と、それぞれの立場からの意見交換を行った。社長にお会いするのは二度目なのだが、以前にも増して、新卒採用への理解と意欲が高まっていた。この会社の採用はきっとうまくいくと確信する。採用担当者の皆さんも、今後とても仕事を進めやすくなったことと思う。
午後に1社。僕がパフを立ち上げる前からお付き合いのあるY社の採用責任者Kさんと、久々の1対1での面談。
Y社は、(中途採用も合わせると)年間数百名の採用を行う、(この不況下においては特に)採用業界にとっても求職者にとっても、貴重な会社だ。
僕がKさんと最初に知り合ったのは、もう15年ほど前に遡る。僕もKさんも、まだ34歳の頃だった(Kさんと僕は同い年なのだ)。
話をしていて気付いたのだが、1対1で話をするのはパフの創業時以来かもしれない。パフを創って社員を営業担当につけてからは、僕が同席することはあったにしても、二人だけで会話をすることが殆どなかった。
そんなわけで本日は、原点に戻っての人材論を、じっくり一時間以上に渡って交わした。とても有意義な時間だった。僕とKさんの人材に対する思いや価値観は、ぴったり一致している。きっと来年からは、あらためての深いお付き合いが復活することになるだろう。
そして夜。締めくくりは、人材関連ビジネス某大手企業の役員(こちらもKさん)である。
盛り上がったのは、企業の採用基準についての話。
ちょっとだけ内容を披露しようかな……。
多くの企業(特に応募者が殺到する有名人気企業)は、基礎能力に関わる採用基準を明確に持っている。たとえばSPIという検査で言うならば、「言語能力は最低65点で、非言語能力は最低60点を合格ラインとする」といったものである。
基礎能力について、企業がこういう基準を設けるのは至極当然のことである。基礎能力が高いことが仕事のできる十分条件ではないが、多くの場合、必要条件のひとつではあるのだ。
パフのような小さな会社の場合でも、(基礎能力はやっぱりSPIを使っているのだが)言語、非言語ともに55点をおおよその合格ラインとしている。
問題は、多くの企業の場合、この合格基準を公表しようとしないこと。
抽象的な「求める人物像」や、読んでいるかどうか疑わしい(読んでいたとしても判定基準が主観に陥りやすい)「エントリーシート」よりも、よっぽど公平で納得性の高い基準であるにもかかわらず、公表しようとしないのだ。
「うちの会社はSPIで○○点以上取れない人は採用できないので諦めてください」と言ってあげることで、企業も無駄に母集団を大きくしなくて済むわけだし、学生も受かりもしない企業に幻想的な憧れを抱かなくて済む。
「就職人気企業ランキング」なんていう意味のない順位や、「能力検査で足きりするなんて!」などという見当違いの批判なんか、気にする必要などないと思うのだが……。
まあ語り始めれば切りがないのだが、とにかく就職と採用の現状には、とってもおかしな「常識」が蔓延(はびこ)っているのだ。
変えていく力のある人たち(お客様や同業の方々)と議論・協調しながら、この「常識」を、少しずつでも崩していきたいものだ。
あれ?なんだか文句を言っただけの日記になってしまったかな(反省と苦笑…)。